2011/12/21

2011設計演習納め


2011年の武蔵野大学の設計演習の授業「空間造形4」の最終日。かつ講評審査会。
3年生後期に展開されている授業で、学生にとってはこれが最後の設計演習になる。
後は卒業設計しか残っていない。
ので、今日は学生にとってはいままでの成果を思い切りぶつけてもらうしかない。。。という思いで僕も授業に臨んでいる。もちろん僕にとっても最も大切な授業の一つだ。
今年度は4スタジオ制で授業を開催。ちなみに水谷スタジオの課題は『新バウスシアター』。吉祥寺にあるバウスシアターという映画館の敷地を対象にして、コミュニティ劇場を設計するという課題である。今年は7名の学生が履修。
・吉祥寺の路地と開放的な中庭を中心に施設を構成した劇場群
・舞台裏の雰囲気をみせる、こどものための劇場
・ピアノ庫を特徴的に配置したコンサートホール
・周辺環境のピクチャレスクと、都市を結ぶ機能をもったコミュニティホール
・折り紙構造による特徴的な造形モチーフの劇場
・外部舞台と連携した舞台構成をもつ能楽堂
・小さな劇場単位を分散配置した劇場市場
と、今年も特徴的な提案が提出された。
苦労しながら設計プロセスを蓄積して進む学生もいれば、つくっては壊し、つくっては壊しの連続で進んでいく学生もいる。まあ、いずれにせよ、この悪戦苦闘をするということが大切なんだと思う。まあ、やってる本人はそんな風には思えないだろうが、そういう苦労も楽しみの一部なんだよな。そう、楽しんでナンボ、の世界なのである。ほとんどの学生が徹夜明けなので、講評会の間はダウンしている学生がチラホラ。そんな中、スタジオを御担当の先生方、専攻の先生方と7時間以上にわたる講評会をおこなう。いや、さすがにこっちも頭がしびれてくるが、このアドレナリンが出てきてマゾヒスティック・ハイにる感じが気持ちいい。う~ん、ちょっぴり変態、、、っていう感じでしょうか。
さてさて、今年度の学生の作品の総評。全体としてはまとまりがあり、ある程度のレベルはクリアできているのだが、良くも悪くもぶっ飛んだ案は今年も見られなかった。その振れ幅が毎年小さくなってきている感じがする。残念。まあ仕方ないといえば仕方ないのだが、学生には本当に僕たち教員の評価なんて考えずに、自分のやりたい設計を達成してもらいたいと思う。良い子になるな、悪い子になれ!という感じかな。ちょっと、違うか。。。でも、褒められるために妥協するくらいなら、好きなことをどんな批評されようともやり遂げて欲しいですね。それが力になると思うから。そんな思いを抱きながら、講評会後の懇親会に突入。
今年の飲み会では提出の遅れた学生がゲリラ発表をおこなったりと、なかなか元気な所を見せてくれた。みんないろいろな想いがあるだろうが、終わった後にビールを飲んでる姿は解放感があり、学生のそんな姿をこっちがみて逆に開放されていく感じがうまれる。学生のみんなは本当にお疲れさまでした。
懇親会もはねて、大学の実習棟にひとりきりで、とりまとめの作業をおこなう。まさに、兵どもが夢の跡(ちょっと言い過ぎ)な感じに浸りながら、夜は更けていく。
また年末恒例の一大イベントが終わった。
さらに2011年カウントダウンの針が進む。
チークタク。チークタク。