2019/05/28

『しーん。』展

 アーツ前橋のコミッションワーク(常設展示作品)でお世話になった、現代美術家の山極満博さんが、小海町高原美術館(設計:安藤忠雄)で展覧会を開催されているので、観に行く。なかなか公共交通機関の便が大変なところなので、辿り着くのに一苦労。車で行けばいいのだろうが、地域の在来線やバスに乗っていくプロセスが好きなので、できるだけ車は使わないことにしている。
 そして、会場に着いたら、何と、山極さんご本人が会場にいらっしゃって、ビックり!久しぶりにお会いできて、しかも自身の展覧会のお話を聞きながら展示を観る、という非常に贅沢な時間を過ごす。
 展示自体は、山極さんの世界観で満たされており、ここ最近観た展覧会の中でもかなり素晴らしい、と感じた。いわゆる作品を制作するという作家性を排して反転した形で作品を提示し、しかも展示する場(美術館という建築)に深くそして静かに寄り添うかたちの展示は、こちらの頭が刺激される。いや、かなり面白くて、遠くまで来た甲斐があったなぁ、と山の中の美術館で感じ入るのでありました。(TM)

2019/05/27

Something /Anything?

 なかなか本当の天才というのにはお目にかかれない(と思っているのだ)が、そんな才能に触れられるチャンスというのは非常に趣深い。プリンスがもういない音楽界にとっては、もうこの人しかいない、と勝手に思っているのだが、その人が自身のキャリア50年の集大成的なライブになるのでは、という感じだったので、もう馳せ参じるしかない。
 場所は錦糸町。そこからして渋すぎる。すみだトリフォニー・ホール。通常はクラッシク音楽のコンサートがおこなわれる劇場だが、今夜はロック・コンサートの場となる。
 ライブは、往年の代表作を交え、途中の休憩を挟み、20曲以上を2部構成のたっぷりとしたパフォーマンス。メロディの美しさや、音楽性のバラエティの豊かさを改めて感じるとともに、ユーモア感満載で決してシリアス(クール)にならないその姿勢と、楽曲を聴いていると昔(青春時代)の想い出をアリアリと思い浮かべさせられてしまう感覚を強烈に注ぎ込まれてしまう、という非常に不思議な感覚に、魅了される。本編前半最後の方の「Can We Still Be Friend」はグッときた。
 稀代のメロディーメーカーであるとともに、XTC、ホール&オーツ、グーグー・ドールズ、グランド・ファンク・レイルロード、チープ・トリック、ケイト・ブッシュ、レピッシュ、等々など、数知れずのアーティストの作品をうみ出した才人。
 その名も、「トッド・ラングレン」。 (TM)

2019/05/06

GWに野球(もちろん観戦)

 超大型連休へ突入。その最中に、年号が平成から令和へ変わる。今回の新年号決定のプロセスはニュースなどを眺めていると何気に政治的な胡散臭い雰囲気が漂っていることもあり、マスコミの「令和」の連呼にやや辟易とする。ラジオで令和スタートだからといって、デレク・アンド・ドミノスの「愛しのレイラ」(レイワに掛けて)を流すのは辞めて欲しいと心から叫んでしまう。
 さて、そんなこんなで遅ればせながら野球も開幕して1月ちょっとということで、早速、西武球場へ楽天イーグルス戦に。家族はライオンズファンだが、バッファローズ・ファンの身としては、非常に客観的に、そして冷静に観戦できて、池原義郎設計(あんまり知られてないけど。このブログではしつこく説明してすみません。。)の球場に身を委ねてみる。
 初夏の緑が球場のドームの隙間から垣間見せるのはこの球場ならでは。いい環境に、いい時間がうまれる。と、改めて思ってみるのでありました。(TM)