2018/08/26

舞子の浜

 夏季休暇は毎年恒例の故郷へ帰り、近くの神戸舞子へとでかけていく。名称「舞子の浜」として古くから知られ、さまざまな場面で詩に詠まれていたりする。瀬戸内海越しに眺める淡路島が絶景とのことで有栖川宮が別邸を構えたことでも有名な地である。
 現在は、世界で一番長い吊り橋として有名な、明石海峡大橋が大きな姿を構えるのだが、この橋ができてもうかれこれ20年が経ったことになる。いやはや時の流れは早い。そして近くには五色塚古墳があり、まさに新旧織り交ぜて日本の歴史の時間が交錯する場とも言えるだろう。悠久なる時の流れを感じつつ、変わらぬ海の眺めをみて感じる故郷の日々であります。(TM)

2018/08/21

進撃の建築家

 建築雑誌『建築ジャーナル』に恩師である布野修司先生が「進撃の建築家」という連載をされており、布野先生が気になる(おそらく)建築家を紹介するコーナーがある。8月号はその29回目の記事にあたり、拙生、水谷のことを記事にしていただく。
 その冒頭は、「水谷俊博は、なぜかマイケルという。初めて会ったのは1995年の阪神大震災直後である。設計製図の演習で二十歳のマイケルに出会っていたと思うけれど記憶にない。・・・」という文面から始まっており、その私的な感が全編に展開されており、非常にこそばいような恥ずかしいような、個人的には妙な塩梅である。いずれにせよ、活動を論じていただき、布野先生には感謝の念につきません。書店などで雑誌をみかけたらご一読ください。(TM)

2018/08/07

ゴードン・マッタ・クラーク展

 国立近代美術館で『ゴードン・マッタ・クラーク展』が開催されており、都心に出たついでに赴く。おそらく、日本では初めてのひとまとまりになった展覧会だろうなぁ、と思っていたら、アジア初の回顧展とのこと。
 作品は断片的なものしか知らなかったが、多様なテーマの作品群が一堂に会しているので、なかなかヴォリューム満点、という感じである。会場の展示構成は公園のような場をつくることをコンセプトにしているらしく、にぎやかな会場の様子を演出しているように見受けられる。建築的な装置(大きな階段状のフロアやフェンスで囲まれたスペース、など)も点在しており、いい意味での雑然さを演出している。それがマッタ・クラークが活躍した70年代のニューヨークの雰囲気を醸し出すことを狙いにしているところから来るものなのかもしれない。ただ、個人的には、もう少しピリッと展示を見せてくれるようなしかけがあってもいいかな、と贅沢な望みを感じてしまう。
 アイデアを出すだけなのは、ある意味簡単なのだろうが、それを実際やってしまう、というバイタリティと力づよいロジックに、やはり感銘を受けずにはいられない、のでありました。(TM)