2021/07/30

フォー・ユー

 新型ウィルスの状況は変わらず。感染状況はより深刻になるばかりで、感染者の数字を眺めているとひっくり返りそうになる。自分の周囲は淡々と推移しているので、実感がないけどなぁ、というのが正直なところ。という状況の中、ワクチンの1回目の接種に。接種後15分は院内で待機しなければいけないのだが、ある空間でずっと、ボーっと座っているだけ、という時間帯を過ごすので、それが何となく奇妙で不思議な感じがする、のである。まあ、世間が何となくせわしない状況なので、そんな時間も必要なのかもしれない。

 さて、いよいよ、ここで、プリンス殿下のお出ましである。名盤のオンパレードではある訳だが、ここはファーストの『フォー・ユー』を。実は、このファーストはあまり話題になることがなくい。爆発的にヒットし、スパースターになっていく前段階、という段階だが、既に、プリンスの音楽性は確立されている。そして、世間の評価もイマイチなのだが(何故だ?)、既に、天才感満載である。どの曲も素晴らしいのだが、アルバム最後B4曲目の「I’m Yours」を。ギターがうねりまくりプリンスのギターのハイスキルを今更ながら堪能できる、ファンキーな楽曲。そして、アルバム随一のプリンスらしくない楽曲でもある、何となく、そんな感じが好きなのである。さて、蒸し暑いですが、元気にいきましょう。(TM)

2021/07/26

デスティニー

 新型ウィルスの状況は変わらず。オリンピックが開幕。そして、子供たちは夏休みに入っている。この状況なので、どこかに行く、ということもできないので、近所の公園などで遊んでいる。公園の木々の足元にはセミが地上に生まれ出てくる小さな穴が、ボコボコと空いており、そこかしこでセミの鳴き声がすさまじい。公園の手すりの上に、セミの抜け殻を発見。多分、土の中から出てきて、木と間違って、手すりで孵(かえ)ったのだろう。気づいたら、木じゃなかったので、さぞかしビックリしたことだろう。

 さて、いよいよ夏本番で、暑さにやられ気味である。そんな時は、フェリックス・キャバリエでも聴くことにしよう。フェリックス・キャバリエはラスカルズのメンバーとして一般的に知られていると思われるが、ソロになってからはAORの流れに位置づけられている(ように感じる)。ここは2作目の『デスティニー』を。ソウルフルでありながら、ジャジーな(というかフュージョン的な)感じの、心地よいアルバムである。B面4曲目の「Love Came」を聴く。クレジットをみるとローラ・ニーロがコーラスで参加しており、ソウルよりの風味の濃い力作である。暑いですが、ボチボチといきましょう。(TM)

2021/07/22

バイタル・サインズ

 新型ウィルスの状況は変わらず。こんな状況だが、オリンピックの開会式を後2日に控え、開催突入という感じある。全く盛り上がっていない(賛同を得られていない)という違和感も、本当奇妙な空気感だ。と、いうこんな状況の中、武蔵野大学の2年生の設計演習(「設計製図1」)の第2課題の最終授業(講評会&総括)を開催。この状況なのでオンラインでの実施となる。基本的に手描き図面で成果作品を仕上げるかたちの設計演習なのだが、今年度の新しい試みで、それにプラスしてCAD等のツールOKで、作品ポートフォリオを提出する課題も付加して、学生は仕上げるかたちとなった。2年生前期ということもあり、ポートフォリオが何か?ということが分かっていないような雰囲気も感じたが、だいたい課題は未完成なままやりっ放し、という状況がほとんどなので、最後まで仕上げるよい機会だったのではないかと思う。学生諸君には、今後の成長も期待したい。

 さて、世にはさまざまな音楽がある訳だが、残念ながら、世間からは若干小馬鹿にされているようなタイプのものがある。そして、往々にして、大ヒットしたものが、そのような扱いをうけることも珍しくない。ということで、ここで、サバイバー、である。サバイバーは、アメリカン・ロック・バンドとして知られているが、映画『ロッキー』の主題歌をつくったお陰で、(それだけが)バカ売れしてしまい、若干、小馬鹿にされ気味、なような気がする。そんなサバイバー、あまり語られることがないが、84年の作品『バイタル・サインズ』は、捨て曲無しの、非の打ちどころのない名盤である。いわゆる狭義の80年代アメリカン・ロックを代表する最重要アルバムと、勝手に自分では思っている。いわゆるヒット・シングルはA面に集約されているが、B面がまたいいのである。ここは、B3曲目の「It’s A Singer Not The Song」を。トータルなバランスが完璧な、ギター・ロックのポップ性を遺憾なく発揮したこのアルバムを象徴する曲である。この後、「I See You In Everyone」、「The Moment Of Truth」への流れは涙モノ。

 いわゆる世間的に評価が高いものが全てではない。愛すべきロックンロールとともに、元気にいきましょう。(TM)

2021/07/17

シュート・アウト・ザ・ライツ

 新型ウィルスの状況は変わらず。庭に生えているトウネズミモチが生い茂ってきたので植木屋さんに来てもらい、家の網戸や床板が傷んできたので大工さんに来てもらい、昔お世話になった人が改修の相談に来ていただいたり、学生の就職支援の一環で卒業生が来てくれたりと、意外と、ちょこちょこと、人に来てもらうことが重なった。で、こんな、ちょっとしたコミュニケーションが新鮮な気持ちにさせてくれるので、改めて、オンラインやテレワークでは限界があるのだなぁ、と、当たり前のことを、シミジミと感じる。やはり、ヒューマニズム、大切である、と静かに思うのである。

さて、ここで、リチャード&リンダ・トンプソンのアルバムを聴く。6作目『シュート・アウト・ザ・ライツ』。どれも、いい曲ぞろいのアルバムである。A2曲目の「Walking On Wire」を。フォーク・ロックを基調としているので全体的に落ち着いたトラディショナルなテイストだが、二人の陰影のあるヴォーカル(コーラス)とリチャード・トンプソンの、もの凄いテクニックの、でも不思議なギターの旋律が被さると、唯一無二の音楽ができあがっている(ように感じる)。このジワジワト沁みてくる音楽とともに、元気にいきましょう。(TM)

2021/07/13

ウェイク・アップ・エブリボディ

 新型ウィルスの状況は変わらず。再び緊急事態宣言が発令される。ので、また、諸々のことが逆戻りになる。コロコロ状況が変わるので大変だ。そして、禁酒令も再び施行される。某大臣の、金融機関を通じての飲食店に対する圧力要請発言に、ゲンナリする(ちなに呑み好きな小生ではあるが禁酒法自体に反対している訳ではなく、微塵も疑わず銀行を自分の手先のように行動する大臣の態度がヤバいと思うのである。念のため)。

 そんなこんなで、周りの人々はみんな一様に、このような状況に疲弊している様子がみてとれる。やれやれ。

 そんな状況でも、日々は動き、梅雨の季節柄、雨が断続的に降り続けている。そして、雨の合間に、思いがけずに、きれいな虹が出現し、何か、すべてを洗い流してくれるような雰囲気にさせてくれる。合掌。

 さて、ここで、ハロルド・メルヴィン&ザ・ブルーノーツである。フィリー・ソウルの代表格であるこのバンドの、4作目『ウェイク・アップ・エブリボディ』を。何はともあれ、社会派ソングとしても知られる超名曲、A1曲目の「Wake Up Everybody」で。最近では、ジョン・レジェンドがカバーしていたのでもお馴染み。

 テディ・ペンダーグラスのヴォーカルがしみる。そして、この力強い音楽が、虹の空にとても合っている。何はともあれ、元気に進んでいきましょう。(TM)

2021/07/09

ゴー・ウェスト

 新型ウィルスの状況は変わらず。そんな中、疲れがたまってきたせいか、若干体調を崩す。なかなか体調を崩せないこのご時世だが、発熱した訳ではなく、すぐに復調してきてますので、ご安心をば。それにしても、世間のニュースは、東京オリンピックの賛否と、大谷翔平(!)、といった感じ。大谷翔平の映像をちらっと観て感じたのは、“ものすごく野球楽しんでる!”という空気感いっぱい、というところ。本当に、少年野球を楽しんでるようで、観てるこっちも笑みが浮かぶ。日本人は生真面目なのか、深刻な感じでメジャーに挑戦している選手が多いと感じるが、その辺りが大谷翔平は、まさに別次元にいる。いや、すごいです。やはり、そういう良い意味での“ヨユウ”(何故かあえてカタカナ表記で!(笑))が大切なのだろうなぁ、と改めて思わされる。いや、そうですね。

さて、ここで、ゴー・ウェストである。“ゴー・ウェスト”というと、ペット・ショップ・ボーイズ、はたまた、ビレッジ・ピープルの「ゴー・ウェスト」を連想する人が大半だろうが(多分)、ここは、80年代半ばに、ちょこっと一世風靡したブリティッシュ・デュオ・バンドの“ゴー・ウェスト”で。そしてアルバムはその名の通りのデビュー作『ゴー・ウェスト』。若干、アイドル的な要素もあったため、音楽的な評価はほぼ無視、といったところが分が悪い存在ではあるが、まさに80年代ポップスを体現する最強バンド、と個人的には推したい。キャッチ―であり、ちょいソウルフルであり、そして何といってもポップ、である。
 ついでに言うとアルバムジャケットも秀逸で、特に裏ジャケのイラストが曲をモチーフにした画像のようで、イカシテいる。ここはA面1曲目の「We Close Our Eyes」(ゴー・ウェストといえば、コレ)も捨てがたいが、A面3曲目の「Call Me」を。クレジットは無いが、ベースはピノ・パラディーノがプレイしているという話もあり(ホントかな?(笑))、個人的には80年代を象徴する好きな1曲。疲れている時には、ポップな曲が癒してくれる。何はともあれ、元気にまいりましょう。(TM)

2021/07/05

アヘッド・リングス・アウト

 新型ウィルスの状況は変わらず。昨日、都議選がおこなわれ、投票結果は与党過半数割れとなり、今の世論が反映されたかたちとなった。これで何も変わらなければ、本当に変わらないだろうな、という状況なので、当然といえば当然の結果と感じる。投票日当日は生憎の雨だったので、投票率は史上2番目の低さ(!)だったということだが、その状況下でもこの結果。このことが、この後の国政選挙にどうつながるかだが、ひとまず次は投票率が上がることを願うばかりである。そうすれば風が吹く、かもしれない。

 さて、ここで、ブロードウィン・ピッグを聴く。初期のジェスロ・タルのメンバーだった、ミック・エイブラハムズが結成したバンドで、ブルースをベースに、ジャズやプログレの要素を取り入れた楽曲が特徴。ここはファーストの『Ahead Rings Out』を。個人的な話だが、これは“ジャケ買い”物(かつて、中身は未知なまま、レコード・ジャケットのビジュアル一発で買ってしまう(ので失敗することも度々ある)、“ジャケ買い”という文化があった。)で、何といっても赤い豚のジャケット(!)が最高!、である。アルバム全体もバラエティに富んだ、不思議な魅力のある盤になっている。

 ここでは、A面1曲目の「It’s Only Love」を。ジャズ・ビッグ・バンド風のブルース・ミュージックが、ストレートに鳴らされ、新しい風の予感を感じさせる。雨が続きますが、何はともあれ、元気にまいりましょう。(TM)