2018/09/30

逡巡する中秋

  数週間程前の話になってしまったが、大学の研修の一環で講師の講演という催しがあり、学際情報学者の落合陽一氏の講演を聞く機会を得る。勉強不足で存じ上げなかったが、さまざまなメディアで活動などがとりあげられて、非常に著名な方の講演だということを知る(こういう時に、生活の中にテレビがないと、周辺の盛り上がりに置いてけぼりになってしまう、と痛感。。。)
 講演は個人的には非常に刺激的だった。自分なりに学んだことは、①「真剣に今後到来する人口減少&AI技術時代に自分なりのスタンスを考え+確立しなければいけない=これまでのやり方だと多分ダメなので新しい方向性もふまえ対応できるように考えねばいけない(まあ、当たり前といえば当たり前の話だが、かなり痛烈に実感させられた)」、②「効率化(おそらくAI技術がその役割を担う)と差異化(これは、おそらく文化的な側面を過分に含む(落合氏は重層的文化と表現していた)。例えば伝統芸能とかが分かりやすいか。)、という一見究極の対立軸にあるように見えることにおそらく相関関係がある→ゆえに、こっちに何か活路を見出したい」、ということだった、というか、そう思い至ったわけであった。
 そして、ここからがハードル高いかも、だが、それをSNSなどに類するツールなしの条件下でできないか、と超アナログ人間の自分としては思ってしまう。
 そんなことを感じながら、中秋の名月にちなんだ月見団子の残りを眺めながら、さまざまなことに考えを巡らせる秋の夜。(TM)

2018/09/26

ダーティ48

 私事で恐縮ですが、不肖、私めが48になりました。
  家族、先日の水フェスでの卒業生、大学の学生から、それぞれ祝福をいただく。ありがとうございました。
 この歳になってくると、嬉しいか?と聞かれれば、もう微妙な感じになってきてしまっているが、まあ、お祝いいただくのは、本当に嬉しいものですよね。
確実に言い訳できないくらい、昨年にも増して50の足音が聞こえてきている。ちなみに今年は年男なので、次の干支が来ると還暦!と思うと、いろいろと考えさせられる。
 まあ、それはさておき、また更に精進いたします。(TM)

2018/09/17

水フェス2018

武蔵野大学水谷研究室の10周年を記念して、3年前に卒業生が主催して会が開催された。それが、通称『水フェス』。その会を踏まえ、これからは毎年開催しよう!ということになり(半ば強引に(笑))、毎年恒例になった、武蔵野大学水谷研究室のパーティ。
 今年は、4期生のナカイをはじめとした3名の幹事が中心になって、今年も無事開催する運びとなった。3連休の真ん中のせいか、今年は卒業生の参加が例年より少なかったが総勢24名程が参加してくれた。来れなかった代もあったが、また来年以降ぜひ参加してもらいたい。後、特別ゲストで建築家の大塚聡さんにもお越しいただいた。大塚先生、ありがとうございます。
 会の中では、現役生の研究室活動報告があり、その後、誕生日(ちょっと早いけど)お祝いいただくというセレモニーもしていただく。重ね重ね、ありがとうございました。
 2次会も大勢がそのまま流れて、さまざまな話に盛り上がる。途中、いろいろな卒業生の飛び入り参加があったりして、その予定調和でないところが面白い(まあ、現役時代もそうだったが)。
 4期生以上は30歳の大台を過ぎていく年代に突入しており、卒業生もだんだんこっち側のエリアに入ってきている感じもして、時の流れを感じるばかり。卒業生の活躍を期待しつつ、今年もまた吉祥寺において、吉祥寺の夜に乾杯、な1日でした。(TM) 

2018/09/10

猪苗代、磐梯をめぐる


 東北方面へ所用があり赴き、少し足を延ばして、磐梯高原にある諸橋近代美術館で開催中の『パメーラ・ジェーン・クルック展』へ。PJクルックは何と言っても、キング・クリムゾンのアルバムジャケットで知っていたので、展覧会開催の情報を知り観に行きたい気分満載だった。国内の、この美術館でかなりの数のPJクルックの作品を所蔵しているのも知らなかったし、絵画作品自体も実際に観てみると、やはり新しい発見がある。絵自体の内容というよりも、絵画のフレームも含めて密度高く描き込みまくっている様子を観て新鮮な感覚をもった。
 せっかくここまで足をのばしたので、猪苗代で、はじまりの美術館(設計:竹原義二)、野口英世記念館(設計:竹中工務店)や郡山の街並みを観てみる。さまざまな場所で、さまざまな文化的な活動が展開されているのを観ながら、一つ一つの点では魅力的なものが、線的、或いは面的なつながりをもつのは難しいのだろうなぁ、と、まあ、当たり前のようなことを考える東北なのでした。(TM)

2018/09/02

幻画~像の表皮展

 所要で都心に出たついでに、原美術館で開催されている、『小瀬村真美:幻画~像の表皮展』へ赴く。原美術館らしく、渋いテイストの展覧会で非常に好感が持てる。最近、どうも大業な演出がみられる展覧会が見受けられるので(主に六本木方面)、こういう展示は落ち着く感じがする。あくまで個人的な感想だけど。。。
 展示は写真と映像駅な手法を素材としながら、絵画という止まった二次元のものに、時間や動き(物理的な)を与えて揺さぶりをかけているような作品、であり僭越ながら非常に力作だなと感じた。作品の素材になっているオブジェなどの立体物も併せて展示していたが、原美術館の空間特性への活かし方が少し甘い感じがして、もう少しキリッとした設定をしてもいいかなぁ、という感想を持ったが、まあ、そこは建築サイドからみた勝手な感想だろう。まだまだ暑さがつづくなか、心地よく通り抜ける風のような空気感を感じることができました。(TM)