2020/03/23

年度の終わりと、卒業とか、雑感と

 武蔵野大学の水谷研14期生のゼミ生12名全員が卒業。新型コロナの影響で卒業式は中止(&謝恩会も中止)になったが、学位記を取りに来た卒業生たちが研究室に集まってくる。
 そうしたら、ゼミ生からサプライズで、本当に素敵なプレゼントをいただく。これで1年の疲れも吹っ飛びますね。ありがとうございます。学生諸君は改めて、おめでとう。4月からの新しい世界での活躍を期待したい。




 年度末のまとめの一環だが、大学では年度毎に学生の作品集を制作しており、今年度も巻頭あいさつのテキストを書くことになった。ちょっとフライング気味ですが、2019年度を振り返るということで、全文を以下に掲載させていただきます。
 さて、コロナの影響でそうなるか全く状況が読めないが、いよいよ来年度へ向けて始動しだす。(TM)

■2019年度学科作品集はじめに
 2019年度(今年度)の『卒業設計・卒業制作・卒業論文集 』も無事に完成しましたのでここにお届けします。工学部建築デザイン学科の作品集としては第2号になり、無事に発行できたことに感謝するとともに、学生諸君にも「おめでとう」という言葉を贈りたいと思います。
 と、この文章を書いているこの瞬間に、ラジオから世界最大の音楽祭典であるグラミー賞の受賞の様子が刻々とあがってきました。結果はご存知の通り、ビリー・アイリッシュの主要4部門独占、ということになりました。(と、ここで、どうせこの文章は誰も読まないだろうから、いっそのことビリー・アイリッシュ論を延々と書こうか、と頭をよぎりましたが、自制することにします。。。はい。)
 さて、受賞の際に、共同して作品をつくりあげてきた兄のフィニアス・オコネル(彼もすごい才能の持ち主です)のコメントが大絶賛でした。それは、「僕たちはベッド・ルームで曲を今でもつくっています。ベッド・ベッドルームで曲をつくっている子供たち、君たちも夢が叶うよ!」(以上、概略)と、いうものでした。まさに、今の(これからの)時代を表象しているコメントで、時代が変わることを感じさせられます。
 ビリー・アイリッシュの特徴は、その楽曲の素晴らしさもさることながら、すべての自分の表現を自分自身でおこなっていることにあります。まさにDIY(自分(たち)自身でやること)です。曲づくりや録音を自分のベッド・ルームでおこないアルバムを制作する他、自らのファッション(グラミーにも体のラインが出ないダボダボの服で登場したことがニュースになっていました(通常、女性アーティストはそのフェミニンな魅力を強調するファッションが慣例なため))、アルバム・ジャケットやツアー・グッズのデザイン、楽曲PVの制作、巨大なフォロワーを抱える自身のSNSの管理などを含め、あらゆる方面から自身のプレゼンテーションに関して徹底的に自分でおこなっています。言い換えれば、自分をコントロールするようなマネージャーや既成の枠に嵌めようとするレコード会社を拒絶し、挑戦している、ということです。なので、常に新しいサウンド(&イメージ)を発表し続けています。
 そして、彼女はまだ18歳です。学生諸君の誰よりも若いです。
 ビリー・アイリッシュが発するメッセージは、「地に足をつけ」ながら「オリジナルであること」、であると個人的には感じています。この卒業研究は、まさにみなさんの試金石です。さて、みなさん、18歳には負けてられないぞ!次はみなさんの出番です。そして、50歳の自分もいい建築創りつづけるぞ。。。と肝に命じながら、卒業生みなさんの今後のご活躍を期待しています。(TM)

2020/03/17

スズナリ

 ひとつ前のブログの続きで、もう一つトピックを。
 これも2月の中旬のはなし。下北沢の小劇場、スズナリで劇団東京乾電池の『卵の中の白雪姫』を観劇する。
 基本的に子供向けの劇なのだが、「面白いですよ」と建築家の大塚聡さんに勧められて、赴くことに。これが、予想以上に面白かった。多分、一緒に行った子ども以上に、こっちが楽しんだと思う。
 あらためて、小さな劇場の、演劇の奥深さを感じる。

 それにしても、いつまで続くか、この 謎に満ちた新型ウイルスの影響は。今、マスクを外し、自宅のベランダに立ち、家の前の細い道路を見下ろしてみながら、溜息をついてみる。もう、溜息をつくしかない。
 レコード・プレーヤーには、アート・ブレイキーの『サンジェルマンvol.1』がかかっている。A1曲目「Politely」。
 スズナリで観た、あの卵は何だったのかを想い出しながら。(TM)

2020/03/14

宇和島~高知へ

 新型コロナが猛威をふるい、その対応関連で、かなりバタバタする。すでに、さまざまな行事が中止になり、この後の先行きも不透明だ。年末くらいからカメラの写真データがたまってきたのでそれを整理していて、今の時点だと完全に開催できなかったトピックに関する写真を、眺めている。

 少し時間が経ってしまったが、2月の中旬に研究室の学生と建築視察に、宇和島と高知(双方そこそこ距離があるが)に赴く。
 その主なラインナップは、木屋旅館(設計:永山祐子)、梼原図書館(設計:隈研吾)等の隈さん設計群、坂本龍馬記念館(設計:ワークステーション)、藁工ミュージアム(設計:竹原義二)、やなしたかし記念館(設計:古谷誠章)、という感じ。
 宇和島も高知も過去に一度訪問したことがある土地なので、その頃のことも若干思い出してみる。各建築を観ながら、日本中のいろいろな場所に建築が建っていることを実感し(まあ、当たり前のことなのですが)、この先、どのような建築が良い建築なのかを考えさせられる。そんな四国の道中でした。(TM)

2020/03/11

ミニミニ同窓会

 同じネタばかり執拗ですが、バッハ×建築の神戸公演、連投です。ピアニストの加藤哲子さんと水谷玲子は小学校の同級生で、同じピアノの先生に習っていた(のは10歳ぐらいまでのことで、その後はそれぞれの道に進んであまり接点はなかったにもかかわらず、、、)ことから、今回の催しをすることになりました。そんなことで、私たちの小学校からの同級生が何人も駆けつけてくれました。みんな、忙しい中を来てくださって本当にありがとうございます。ヘルちゃんは、4年前に哲子ちゃんと私が再会するきっかけを作ってくれた恩人。哲子ちゃんの東京公演をヘルちゃんが私に案内してくれて、「絶対に行かなきゃ!」と思ったのが事の始まり。おまけに、今回は打ち上げの場を用意してくれて、いつもお世話になってばかりです。タナケンと私は、お互いの家が徒歩30秒もかからないぐらいのご近所さん。マイケル・ジャクソンが大好きで、いつも踊っていた男の子が、自称「おっさん」になっているけれど、音楽好きは変わらず、今回のコンサートも楽しんでくれたとのことで嬉しかったです。お二人ともたくさん感想を聞かせてくれてどうもありがとう。

 先に書いたピアノの菊地先生も来てくださって、30数年ぶりの再会(もともと緩すぎる私の涙腺が決壊!)。そうかと思えば、父方の遠い「親戚です」と声をかけてくださった女性は、初対面。お名前は私と同じ玲子さん。人間40年以上生きていると、元々の場所に戻るものなのか、いろんな人が私をあちこちに誘ってくれているのか。巡りあわせの不思議が面白く、感謝したくもなります。
 ともかく、会場には懐かしいお顔がたくさん見えて、もうそれだけで胸がいっぱいでした。久々に同じ場に居ることができて嬉しかったです。またどこかでお会いできるよう、精進したいと思った1日でした。