2013/12/18

設計演習雑感

武蔵野大学3年生の設計演習が終了。武蔵野大は4年次に設計演習の授業がないので授業としてはこれがラストの設計演習となる訳だ。後は、卒業設計しかない。今年度の水谷スタジオの課題は例年通り、小劇場(タイトル:『新吉祥寺バウスシアター』)。今年度はこれにギャラリーの機能を盛り込んだものにした。
履修者は4名。これは史上最少人数。うちのスタジオだけが少ないのではなく、全体の履修者が年々漸減してきて今年度はついに30名を割り込んだ。指導教員としては、少人数のスタジオで密な指導ができるのでいい感じなのだが、学科の学生にとってこの授業とらないのは本当にもったいないなぁ、と思う。来年度は履修者が増えることを望む限りである。設計は楽しいのに。
さて、今年度の水谷スタジオの4人だが、結果的にはよくがんばったと思う。4人それぞれアプローチが異なり、4人とも自分なりの設計のこたえを自分なりに持っていた。と、思っている(!)。これが重要。4人はおつかれさまでした。
今年度は特にそういう指導をした覚えはないが、きちんと劇場建築をつくる流れにのっかっていた。例年数名、劇場ではない劇場づくりを目指す学生がいて(そして、結果はたいていは玉砕するのだが)、それはそれで設計の思考(或いは試行)としてはアリな訳だが、やはり3年生のこの時期なのできちんと建築計画もふまえて設計をおこなうことも大切なことなのである。プレゼンの精度を含め、計画のツメはまだまだ未達なところが見られるが、気付いたところをすぐにブラッシュアップしてきちんと成果として残して欲しいと思う。
講評会は7時間超。例年のことだがこの長時間に最後はしびれてくる。講評会後の懇親会では終わった学生たちの開放感(解放感)がこちらも心地よい。懇親会後は大塚先生、末光先生、宮口先生とハモニカ横丁へ出て一杯。例年学生もそこそこついて来るが今年は2人だけ。飲みに行く学生も例年漸減の一途を辿っている。これも由々しき事態なり。まあ、どうのこうの言っても仕方ないんだけど。
さて、これで年内の授業は終了。いよいよ年末が近づいてくる。吉祥寺の夜も更けていく。今夜はポール・マッカートニーの『Pipes Of Peace』を聴く。冬の夜の心に染みる。(TM)