2023/11/30

芹沢光治記念館

 静岡の沼津に所用で出かける。中心市街地から少し足を延ばして、海沿いの施設、芹沢光治記念館(設計:菊竹清訓)を見学する。

 設計者の設計作品としては、有名な建築ではないが、非常に小さな建築の良さが凝縮された建築。他に、来館者がいないので、ゆっくりと建築を堪能する。

 モダニズム期のブルータ―リズムの風合いで、鉄筋コンクリートのテクスチャーのラフさが心地よい。建築を登っていく階段がこの建築の中心をなしていて、各階のレベルで、諸室や外部との多様な関係性ができあがっている。設計していて楽しかっただろうな(と勝手に妄想)、と思わせるような空間になっている。

 こういう建築に触れると、なぜか何となく得した気分になる。そして元気になるので、ありました。 (TM)