2021/10/17

読み終えられない本の物語

 10月も半分が終わり、選挙まで2週間ほどになってきた。プロ野球も残り10試合を切り出し、いよいよ大詰め。我がバッファローズは、首位をあらそっているが(本当に何年ぶりのことだろうか!)、ついにロッテにマジックが点灯。まあ、過度な期待はおさえて、後は祈るばかりである。

 急に空気が冷たくなってきて、丁度季節の変わり目なので、衣替えや、どんな服を着るかを、毎朝悩んでしまう。今年の夏は比較的に暑さが厳しくなく、熱帯のような暑い日はそれ程なかったような気がするが、実際はどうだったのだろうか。季節はめぐっている。

さて、話をむりやりつなげている訳だが、「熱帯」である。ずっと、推理小説ばかり読んでいる訳にもいかないので、積読状態の本の山の中から取り出したのが、森見登美彦著の『熱帯』(最近出た文庫版)である。まだ、読み始めたばかりだが、まったく個人的な感覚で、これは、面白い、と思う。森見作品は小説に関しては全て読んできているのだが、最高傑作ではないだろうか。まあ、最後まで読んでみないと何とも言えませんが。

この小説も、小説内小説を軸に話が進む入れ子状態になっていて、面白くないはずがない。何となく、ディック・ミネのアンソロジー・アルバムを流しながら、読み進めていくと、これがまた非常に良い感じなのである。昭和ジャズと、どうしても「読み終えられない本」の物語と、秋の夜長。(TM)