2025/12/24

中国江西省MEMOおまけ

 最後、おまけで、今回の江西省での新たな気づき。

 同行していた留学生が現地での食事中に「日本の中華は、全く中国料理ではない!」と力説していたことである。

 現地に行くと、なるほど、と納得する。ちなみに、今回赴いた江西省の料理、江西料理を日本で食べられるのは高田馬場に1軒だけ(!)、ということである。ちなみに、江西料理は、無茶苦茶、辛い。。。多分、日本で比較的食すことのできる、四川料理より辛い。

 今回の旅程の中で、印象に残ったのは、清華村で食べた鯉(!)、と、楽平で食べた、唐辛子の唐辛子炒め(という、どんだけ辛いの好きなんですか?!という料理)。

 いや、世界は広い。そして、日本の中華は日本料理なのである。合掌。(TM)

2025/12/22

中国江西省MEMOその2

  前の記事に引き続き、中国の第2弾。今回の中国で2つ程、新鮮な驚きがあった。一つ目は、中国によく行く人には当たり前のことかもしれないが、中国国内では現金を使わない!、ということである。本当に、びた一文、現金を使わなかった。中国国内ではGoogleLineも使えないので、国内で使えるWeChatというアプリをダウンロードして準備していったのだが、どんな辺鄙な地方に行っても、スマホ決済ができる!のである。同行した華君に「このネットワークが整備されていない地域はあるか?」と聞いたところ、「もしかしたら雲南省の一部でまだ整備されていないかも、ですが、ほぼどこでもOKです!」とのことだった。いや、中国、おそるべし。今回の中国は3度目だが、前回の約18年前に訪れた時から比較しても、劇的に進歩している。日本はかなり、立ち遅れている感は否定できない。

 ビックリしたもう一つは、現代建築が素晴らしかった!、こと。今回は、現代建築はそれ程射程に入れていなかったが、期せずして、景徳鎮で『御窯博物館』、上海で『龍美術館』、(両建築との中国国内の建築家が設計)を視察することができた(研究室のインスタに写真をUPしているので、そちらもご覧ください!)。いや、素晴らしかった。ある意味、どちらもモダニズムの延長上にある建築とみたが、現代のかたちにアップデートしたかたちで、しっかりとでき上っていた。しかも、中国の大きなスケール感でつくられていながら、破綻なくきっちりと設計されている建築の様子をみることができ、「日本の現在の建築が、ここまでつくり込めているだろうか?」と、感じてしまった。これも、もう、「ウムム。。。」、と唸らずにはいられないのである。

いや、我々も頑張らねばいけませんね。合掌。(TM)


2025/12/20

中国江西省MEMOその1

 中国に視察に行ったことに触れねば、と思いながら、幾星霜。だいぶ前の話になってしまったけど、少し書きますです。はい。

コロナ禍ということもあったせいで、そもそも海外へ行くのが16年振り!!、ということで、まずは切れていたパスポートを取りに行くところから始めなければいけなかった事実に少なからず衝撃。

そして、久しぶりの海外は少し緊張感をもちながら、ではあったが、共同研究をしている院生の華君の地元の中国江西省へ。華君が同行しているので、本当に楽な旅程となったが、建築と集落をいくつか視察する機を得た。

まずは、一番メインは、江西省の楽平地域にある、古劇台をいくつか視察することにあった。劇台は、日本では見られない文化的な背景のある建築で、強いて言えば、農村舞台(日本では、ある意味ほぼ絶滅危惧種と思われる)のようなもので、さまざまな興業が催される場であるばかりでなく、集落の儀式などの場であり、いわばコミュニティをつなげる役割を果たす場として、今現在も機能している。

今回拝見した古劇台は、一番古いもので約400年前!の建物。中国の文献(日本で確認できるものは非常に数少ない)をみていくと大きく3つの類型に区別されるのだが、一応、各々のものを視察することができて、何となくだが、おおよそのあり方が分かってきた。現在においても、劇台は各所で整備されており、しかも古い様式のまま新築されている様子も分かった。

さて、後は、どれだけ現存する古劇台の資料を集められるか、にかかっているのだが、院生の頑張りに期待したい。まあ、こうご期待、ですね。(TM)



2025/12/18

デザインのレビュー

 盟友の建築家、増谷高根さんにお越しいただき、研究室の学生たちにお話しいただく。終わった後に懇親会へと流れていく。我々の学生時代の話をしながら、今の学生のキャンパス・ライフとの違いを話していき、学生たちには「とにかく、海外に行ってみたらいいんじゃないか!」ということに落ち着く。

「僕が旅に出る理由は、大体100通りくらいあって!」と、“くるり”も唄っているではないか。元気にいきましょう。(TM)


2025/12/16

ラーニングスクエア

 研究室のゼミ生と、明治大学和泉キャンパスの図書館とラーニング・スクエア(設計:松田平田設計)を見学する機会を得る。図書館とラーニングスクエアの間に10年くらいのタイム・ラグがあり、ここ近年の変化の様子を建築で見て取ることが分かり、非常に興味深かった。

 この10年くらいの間に、建築単価は3倍程(肌感覚で)になり、そして、施設構成のあり方は、機能のあり方が多様に(良い意味で)曖昧になってきている。この先10年くらいのあり方を考えていかなければいけないな、と思う。

 うむ、元気にいきましょう。(TM)

2025/12/14

青柳


シンガーソングライターのリアム・オ・メンリーが17年ぶりのアルバムをリリース。そして、来日するとのこと。草月会館(設計:丹下健三)でパフォーマンス・ライブをおこなうのを知り会場へ。

小泉八雲の『青柳』をテーマに、タブラ奏者、ベーシスト、太鼓、日本のダンサー、アイリッシュ・タップダンサーといった異分野のアーティストとのコラボレーションという内容。

この概要を事前に知り、一体どんなことになるのだろう?と思っていたのだが、これがなかなか、素晴らしかった。全然違うんだけど、何か合ってる!、という感触。そして基本的に静かに、そして、激しく、やさしく流れる音楽。

古来からの息吹を感じて、癒されるのである。合掌。(TM)

2025/12/12

クリエーターの仕事場(2025版)

 大学の「建築学演習」という授業で、昨年から、クリエーターの方々の仕事場を訪問して、その空間を記録に残すことに取り組んでいる。

内容としては、インタビューのようなものを学生がして、仕事場の実測をしたり、写真を撮らせてもらって、それをひとまとまりのビジュアルに記録する、という感じである。

今年度は、都内西荻窪の建築家&劇団美術作家の大塚聡アトリエにお邪魔して、演習授業を展開。学生も懸命に作業に取り組んで、無事に実施することができた。ありがとうございました。

大量の本や資料が溢れている仕事場は壮観であり、そして地盤面から少し下がったレベルに床レベルがある空間は非常に居心地がいい。中央線の真横の敷地というのも味わい深い。学生の実測なども、密度が濃いものになっただろう。

終わった後の懇親会も開催。ゼミ学生の人数が増えたので、西荻だと入れる店がほとんどない、という事実も判明。まあ、無事に開催できてよかった。

さて、これを成果物として、授業でどうまとめていくか。楽しみである。(TM)