2019/12/30

Look Back 2019 その2

 昨日に引き続き、全く個人的なマイ・ベスト2019。今日は音楽編。今年はあまり新譜を手に入れることが少なく、もっぱら中古アナログレコードをボツボツとゲットしていたという次第。相変わらずアナログレコードとCDを並行して購入しているが、世間はもうデータ配信が主流になっており(ついでに、世間的にはCDの販売額をアナログが上回ったらしい)、いい音楽をデータでないと聴けなくなってきている気がして(そうでもないかな?。。。)いるが、まあそこの所はどうしようもない。
 ということで。、2019年のマイ・ベストを選んでみる。
 順番はこんな感じ。

  1位:『Not Waving ,But Drawning / Loyle Carner
  2位:『Hyperspace/ Beck
  3位:『35mm/Juan Fermim Ferraris
  4位:『Sinematic/ Robbie Robertson
  5位:『Jamie/ Brittany Howard
      I,I/ Bon Iver
  番外:『Once Upon A Time In Hollywood/ O.S.T

 今年は個人的にはあまりヒットするアルバムがなく、いや、どうしようかなぁ(ってどうしようもないのだけれど)と思っていたら、秋も深まった頃からいい新譜が続々と出たのでホッとした。ので、まだフーの新譜と、レックス・オレンジ・カウンティがじっくり聴けてないので今回は外している。
 という訳で、これという作品が中々出なかったというのが個人的には今年の前半特に特徴というところなので、ランキングも若干例年と違う感じが我ながら面白い
 本ブログ2019/10/1に書いたが、今年一番聴いたのはフ―ベルの『カーザス』。http://mizarchi.blogspot.com/2019/10/
でもこれは発売が昨年なので外す。
 で、それと並んで一時ずーっと聞いていたのを1位に、という訳で、何と1位は史上初めて、ヒップホップのアルバム、ロイル・カーナーの新譜。ヒップホップなのでまずは歌詞が分かっていないとダメというのが通常なのだが、このロイル・カーナーの楽曲群は歌詞が分からなくても気持ちよくて、本当にずっと聴けてしまうメロディセンスが抜群。アルバム・ジャケットのアートワークとタイトル(訳すと、「手を振ってるんじゃなくて、溺れているんだ」)がまさに秀逸。ヒップホップは個人的にはそれ程明るくないが、新しい音楽性を感じる。
 2位はベックの新譜。これも今年の後半に出たが、輸入LPの入手に時間を費やしたため、聴けたのはほんの最近という次第。で、これも傑作だ。ベックはここ最近のアルバム数枚どれも傑作なので、すごいレベルに達しているのを感じざるを得ない。
 3位はアルゼンチンの現代的であり伝統的でもある音楽活動を展開するピアニスト、ファン・フェルミン・フェラリスのソロ作。ジャンルでいうとジャズにあたるとみなされている作品。タイトルの通り、非常に映像的な感覚が喚起される秀作である。
 4位は、我らがロビー・ロバートソン御大久々の新譜。これもタイトルから分かるように映画的なアプローチの音楽。重厚(個人的には若干地味な感じも受けるが)な音作りは熟練の境地と言える。昨日の映画関連で言うと、『アイリッシュマン』のテーマ曲も収録されており聴きごたえ充分。
 5位はなかなか選びきれずに2作品に。アラバマ・シェイクスのヴォーカリストのソロは、バンドの曲とは一味違い、重みと深みがある曲を歌いあげている。ヴォン・イベールの作品もある意味ジャスティン・バーノンの集大成的な位置づけといえるまさに神秘的な作品。両作品とも美しい。
 後、ここには挙げなかったが、ポール・サイモンのトリビュートアルバム(『アメリカン・チューンズ』)が素晴らしくて、最近ずっと聴いている。後、昨日の映画編に引き続きでしつこいようだが、『Once Upon A Time In Hollywood』のサントラが素晴らしい。さすが、タランティーノのオタクセンス炸裂!という感じ。
 さて、そんなこんなで2019年もたくさんのいい音楽に出会えた。さて、2020年はどんな音楽に出会えるでしょうか!(TM)