夏前に、目黒美術館に『青山悟 刺繍少年フォーエバー』展を観に行く。この美術館は、市民参加のプログラムが充実していて、初めての訪問を楽しみにしていたのだが、いざ行ってみると、「この美術館、来た事ある!」と初訪問ではない事実に気づき、苦笑い。いやはや。
展覧会自体は、全ての作品を刺繍に落とし込んでいる、というのが新鮮。いや、これも超アナログやな、と鑑賞しながら、ほくそ笑む自分がいる。
収蔵作品(美術館の)を作家オリジナルの視点で分析して、マトリクス状に類型化して解説している作品が、作家のユーモア感が溢れていて、ものすごく面白かった。
こういうある意味私的で、内省的な作品が個人的に好きなので、観ていて元気になる。常に公共性や全体性的なものばかりに囲まれてると、時々疲れてくるこの現在、こういう空気感はとても良いのであります。(TM)