2026/05/13

設計演習講評(2025)

 既にかなり今更の話なのだが(ってこういう今更な話がこの後続くと思います)、授業の写真を整理していたら、武蔵野大学3年後期の設計演習(授業名、「設計製図4」)の写真がでてきたので少し振り返る(かなりタイミング遅くなってしまいすみません!)。武蔵野大学3年生、設計演習2025年度最終課題の講評会。武蔵野大学は4年生に設計演習の授業がないので、これが授業としてはラストの設計課題となり、後は卒業設計を残すのみとなる。

 3年生後期は僕も含めて5名の建築家(小池啓介(Thirdparty)、御手洗龍、アリソン理恵(ARA)、瀬戸健似(+NEW OFFICE)、と、私め水谷)によるスタジオ制(各建築家により異なる課題を出して、少人数のスタジオのようなかたちでおこなわれる設計演習)での設計演習のかたちをとっており、他のスタジオの課題が見られるのはこの講評会だけなので、教員としても楽しみである。

 水谷スタジオの2025年度課題は(ここ数年とそれ程変化なく)『武蔵野市現代美術館』。敷地はかつてバウスシアターが存在していたサイト。水谷スタジオの今年度の履修者8名も課題に奮闘した。今回の作品の中では、劇場のバックスペースもきちんと計画した案もあり、これは今まで記憶にないので、感心した。全体的な講評としては、「教員サイドは、自由な課題設定をしているので、学生ももっと自由な提案をしていいよ!」というところ。学生の作品は真面目になっていく傾向があり、それは良くもあり、悪くもあり。。。そして、それは設計課題だけではない傾向。

 授業が終わった後、三鷹のスペースを貸切り懇親会。学生も参加するかたちで、一様にやり切った感があり、いよいよ年度末だな!、と実感。

 さて、学生諸君には、この成果を是非、卒業設計につなげて欲しい。元気にいきましょう。 (TM)

2026/05/12

グレート・ギャツビーを追え

 母が亡くなってから、何となく本を読む気が失せている自分に気づく。

 仕事柄読まなければいけない本は置いておいて、嗜好としての読書の話しだ。移動の電車の中で、本を読むことがルーティーンになっていたのだが、なかなか、そんな気になれない、という感じ、ヤレヤレ。。。

 という訳で、無理やりでも、と思い、読み出したら、推理小説しか手がでなくなっていることに改めて気づく。何となく重たい話を読む気がおきない、からなのだろうか?

 さて、『グレート・ギャツビーを追え』はジョン・グリシャム著、村上春樹訳の、フィッツジェラルドを扱ったミステリー。ので、読まない訳にはいかない(!)作品。最近流行りの大どんでん返しなどはなく、実直に、まっすぐに進んでいく物語の進行が素晴らしい。そして、ミステリーの要素もさることながら、この小説は“本への愛”を表現している。そこが読んでいて癒されるところなのかな、と。さて、元気にいきましょう。(TM)

2026/05/10

Return To Forever...

母が亡くなりました。

年明けから急に調子が悪くなり、1月に旅立ちました。

 さすがに、とても慌ただしい日々が続き、そして、なかなかの喪失感を感じる日々です。

 さて、4か月余り、このブログを更新することができなかった訳ですが、基本的にSNSをしない生活を送っているので、このブログを更新しないと、まわりの人たちから若干心配される。なかなか再開できずに今になってしまったが、(このままでは一生再開しそうになくなってきたので)重い腰を上げて再開の運びとなりますので、よろしければまたご覧ください。。

 しばらく、UPできていなかった過去のトピックをランダムに(ポツポツと)UPしていくと思いますので、何卒、という感じで。

 母が亡くなって真っ先に聴いたアルバムが、チック・コリアの『Return To Forever』。文筆家(評論家)の村井康司氏がこのアルバムを評した。「カモメの飛ぶ海の色は、決して能天気に青くない」、と。この、“”決して能天気に青くないというフレーズが好きなのです。

 海が見える家が大好きだった母に捧ぐ。やすらかに。合掌。(TM)

2026/01/07

7日のお粥


年明け、いろいろなことが始まりだし、2026年のスタートを実感。

1月7日ということで七草粥をいただく。1年の無病息災、長寿健康、を願う意味合いがある。子どもの頃はピンときていなかったが、今はお正月で疲れた胃腸を休める効果、というのは非常~~に実感できる。まさに温故知新。

そうです、そして、元気にいきましょう。(TM)

2026/01/02

初詣@名谷

 明けまして、おめでとうございます。

 初詣は、実家から本当に近くに、西名若宮神社があることを偶然発見。小さな山の斜面にあるので(いかにも神戸らしい立地)、境内へは急こう配の階段を上っていくのだが、その途中の祠の中に宝篋印塔(石塔の一種で、県の文化財に指定されているよう)があるのが特徴的。

 立地上、おそらくほとんどよそ者が訪れない場所だと思う。本当に静かに新年のお参りができました。

 今年も元気にいきましょう。(TM)

2025/12/31

Look Back 2025 その2

 昨日に引き続き、全く個人的なマイ・ベスト2025。今日は音楽編。今年もあまり新譜を手に入れることが少なく、もっぱら中古アナログレコードをボツボツとゲットしていたという次第。

 後、最近超大手購入サイトで、輸入盤の購入がままならなくなってきて、おそらく今年No.1のディジョンの『Baby』がまだ手元に届いていない、という状況。

 ので、セレクトするのにかなり迷ったのだが、2025年のマイ・ベストを選んでみる。

 順番はこんな感じ。

1位:『1978:Revenge of the Dragon/ Jose James

2位:『Who Is The Sky? /David Byrne

3位:『Sunshine Music/ ALA.NI

4位:『Afim/ Ze Ibarra

5位:『Butter/ Cherise

 1位は、ホセ・ジェームスの新譜。1978年のカヴァーがメイン(特にマイケル・ジャクソンの『ロック・ウィズ・ユー』の解釈は素晴らしい!)なのだが、オリジナル・ソングもそれを踏まえて秀逸!今年ずっと聴いている。

 2位はデヴィッド・バーンの新譜。変わらず健在のバーン節。今年セレクトしたロック盤はこれのみ。いや、言う事無しです。

 3位はアラ・二の10年振りの新譜。素朴な音づくりを緻密にした傑作。ニューソウルからボサノバまで射程にした純粋に楽しめるアルバム。

 4位は、ゼー・イバーハの新作に。ブラジルの現代ポップス(?)の最新系と言えるアルバム。これも傑作。今作はバンド構成になっていて音も奥深い。

 5位はシェリースのセカンドに。UK出身の現代のR&Bを聴かせる歌姫。スティービー・ワンダーの「マイ・シェリー・アモール」のカヴァーが素晴らしい。

 そんなこんなで2025年もたくさんのいい音楽に出会えた。さて、2026年はどんな音楽に出会えるでしょうか!

よいお年を!(TM)

2025/12/30

Look Back 2025 その1

 2025年もいよいよラストです。と、いうわけで例年、誰に頼まれる訳でもなく勝手にやってますが、全く個人的なマイ・ベスト2025を振り返り。

で、まずは映画編。

 映画はまず映画館のスクリーンで観るべし、という主義。今年は夏休み明けから、いろいろとバタバタし過ぎで9月以降映画館にあまり足を運べなかった。と、いう数少ない観た映画33作品の中から、という感じ。

  さて、今年のマイ・ベスト5はこんな感じ。

 1位『罪人たち』/ライアン・クーグラ

2位『テレビの中に入りたい』/ジェーン・シェーンブルン

3位『ワン・バトル・アフター・アナザー』/ポールトーマス・アンダーソン

4位『ルノワール』/早川千絵

5位『おんどりの鳴く前に』/パウル・ネゴエスク

5位『さよならはスローボールで』/カーソン・ランド

5位『ミーツ・ザ・ワールド』/松居大悟

5作品に絞れず、5位を3作品に)

 非常に個人的な話になるが(このブログでも散々書いているが(笑))、今年は年の始めの方に観た、『名もなき者』(ジェームズ・マンゴールド)がぶっ刺さり、大学の様々な課題をボブ・ディランにしまくり、学生たちを困惑させ続けた1年だった。と、いう経緯があるからという訳ではないのだが、今回はアカデミー賞関連のメジャー作品は、ひとまずまず昨年の作品として、選外にした。ので、『教皇選挙』、『サブスタンス』、『ブルータリスト』、『リアル・ペイン』、『シンシン』、『アノーラ』、『ロボット・ドリームス』等は、入れずに、上のような感じに。

 『罪人たち』は、今年観た中で一番の激アツだった映画。簡単に言うと、前半『ブルース・ブラザース』で後半『フロム・ダスク・ティル・ドーン』(タランティーノ)という、文字にすると非常に奇妙過ぎることになってしまうのだが、映画の面白さを存分に味わえる傑作。そして、何より、音楽が素晴しい。そして、物語が終わった後の最後のシーンに、とある生ける伝説のあのミュージシャンが登場するのが嬉しい衝撃。観ていて思わず、「オォッ!」と静かにスクリーンに向かって発していた。合掌。

 『テレビの中に入りたい』はとても不思議な映画だった。表現するのが難しい。物語全体がジェンダー・アイデンティティの葛藤がメタファーとして描かれている(多分)。基本的に登場人物の青春期が描かれているが、映画の展開が長い年月(いわば老後)まで描き切っているところがこの作品の白眉だと思う。最後のクライマックスは全く救いがないところが、逆に観る者に勇気を与えている、感じがする。若い人がどう感じるか非常に興味があったので、学生に激推ししてしまった(多分、観てないと思うけど(笑))。観終わった後に、何を描いていたかを語りたくなる作品。イコール、名作だと思う。

 『ワン・バトル・アフター・アナザー』は、おそらく世間的には今年No.1の映画。我が敬愛するポール・トーマス・アンダーソン(PTA)の作品の中で史上最も分かりやすい映画、と言っていいだろう。そして大作感もあり、もう完璧である。そして、ジョニー・グリーンウッドが奏でるサントラと挿入歌のセレクトは最高の音楽体感もできる。IMAXでもう一度観たい作品。

 『ルノワール』は、個人的には今年一番の邦画。何といっても主演の鈴木唯が演じる少女の姿が素晴らしかった。80年代が舞台になっており、その空気感の描き方も秀逸。何となく観る者に、何かを思い出させるような映画でありながら、最後のシーンで幻想的なヴィジョンにフッとジャンプする小さな劇的なファンタジー感が心を揺さぶる。

 『おんどりの鳴く前に』はルーマニア映画。コーエン兄弟風のオフビートな日常が、ガラッとバイオレントな展開に持ち込み、観る者をグイグイ引き込んでいく。そして圧巻のラストが観る者を(ノワールなユーモアとともに)腑に落ちさせる。

 『さよならはスローボールで』は、これまでもか、というくらいオフビートでスローな草野球映画。ほぼ何も起こらないのだが、それでも観る者を惹きつける描き方は他にない作風があり、もう唸るしかなく静かな衝撃を受けた。

 『ミーツ・ザ・ワールド』もよかった。こういうエモい感じで、魅せていくのはかなり難易度が高いのではないかと(個人的には)思うのだが、そこは圧巻の杉咲花の演技が全てを回収していく。いや、素晴らしい。

 後、子どもたちに付き添って、アニメ大作もいくつか(『鬼滅の刃』や『呪術廻戦』など)観たのだが、『チェンソーマン レゼ篇』が素晴らしくて驚いた。そして、『落下の王国』のリバイバル上映(これも改めて観て、すごい作品と実感)にものすごい人出でビックリした。残念ながら、観たかったけど、『孤独のハイウェイ』、『みんなおしゃべり』、『無名の人生』を見逃したので、また再上映の機会を待ちたいところ。

という感じで、来年もいい映画に巡り合いたいですね。

 明日は音楽編、いきますよ。(TM)