先週のはなし。有明方面に赴くことがあり、その経路で少し時間ができたので、オペラシティ・アートギャラリーで開催されていた、『松谷武判』展を観に行く。
具体(美術協会)の第2世代として活躍したアーティストで、接着剤(60年代当時は新しく開発された素材だった!)を使った立体作品が有名。今回の展覧会は、過去最大規模の回顧展である。で、回顧展と銘打たれているので、不勉強ながら存じ上げなかったが、現在もバリバリの現役で、作品創作を盛んに続けているという事実に衝撃!プロフィールを拝見すると、御年87歳!いや、素晴らしい。
展示作品の質量とも充実しているのだが、創作過程を記録した映像展示があり、それを鑑賞した後でもう一度作品を見直していくと、その圧倒的な存在意義が感じられる。接着剤を送風機で地道に乾かして、その上から鉛筆(黒鉛)で更に切々と塗り込めながら仕上げた作品群。圧倒的アナログのエネルギーに感動する。年末のバタバタ感も吹き飛ばしてもらいながら、「「疲れた。。」とか言ってられへんなぁ。」と痛切に感じる。そうです、元気にいきましょう。(TM)