武蔵野大学3年生、設計演習最終課題の講評会。武蔵野大学は4年生に設計演習の授業がないので、これが授業としてはラストの設計課題となり、後は卒業設計を残すのみとなる。
3年生後期は僕も含めて5名の建築家によるスタジオ制(各建築家により異なる課題を出して、少人数のスタジオのようなかたちでおこなわれる設計演習)での設計演習のかたちをとっており、他のスタジオの課題が見られるのはこの講評会だけなので、教員としても楽しみである。個人的には年末のバタバタで体力は限界ながら、何とか気合で講評会に臨んだ次第である。
水谷スタジオの2017年度課題は(例年とそれ程変化なく)『武蔵野市現代美術館』。敷地はかつてバウスシアターが存在していたサイト。丁度、現在、その地に新しい商業施設が建ったばかりなので、ある意味タイムリーといえばタイムリーな課題。
水谷スタジオは4名が発表。
・箱形の小さなギャラリーとミニシアターが屋根やヴォリューム相互につながる美術館
・有機的に地下から盛り上がる展示室と、回遊する動線が特徴的な美術館
・地下一面に水をさまざまなかたちで取り入れ、静謐な環境を楽しむ美術館。
・街の商店街を形態をそのままサイトに引き込み、建築の裏側に主機能を設置した美術館と、いう具合にそれぞれに魅力的な提案を完成させた。学生のみんなは本当にお疲れさまでした。
講評会は13時過ぎから始まり、先生方の非常な熱心な指導及び講評があり、20時くらいに終了。長丁場になるので、さすがにこっちも身も心もしびれてくる。終了後、毎年恒例の懇親会へ。そこでは、一様に課題から解放されて、充実感と虚脱感を漂わせている学生たちの様子をみて、こちらもそこはかとなく静かに充実した達成感を感じることになる。
例年そうだが、これが僕にとっての年内最後の学内のメインイベント。後は、新4年生の研究室配属の面接を残すのみ。さていよいよ年末に突入するのであります。満身創痍(とは、ちと言いすぎか?!)になりながら、じっくりいきますよ(笑)。(TM)