2016/06/28

恋する演劇2016

  武蔵野大学で木工演習の授業をしているのだが、何故か毎年、その授業内でグループに分かれて小演劇をおこなうことを課題の一つとしている。何故、木工の授業で演劇なのか?という、最大にして唯一の謎は横たわっているのだが、もう毎年恒例になってしまったので、学生たちも当然の如くこの課題に取り組むようになっている。本日がその2016年度の開催(開演?)日。授業時間内にキャンパスに戻って来れる範囲であれば、演じる場所は自由に設定できるので、教室外でほとんどの演目がおこなわれることになる。

 今年は3グループによる公演。各グループとも、様々な趣向が凝らせれており面白い。ただ、3つのグループが演じるのを観て、ものすごい共通点を感じてしまった。ある意味、シナリオが全て同じ雰囲気なのだ。ディテールの差異はあれ、すべてのクループが、まず何らかの状況により戦い、そして最後には歌って終わる(或いは何か高らかに宣言して終わる)、という流れをとっていた。
「戦い」と「歌」の連鎖。うむ。
 準備段階では各グループ間は、まったくコミュニケーションを取らないので、お互いの動きはまったく分からないのだが、このある意味、様式美のように定型化した状況は一体何なんだろう?、と考えさせられた。まあ、それが悪い、ということでは全然ないんだけど。だが、この符合する様子は、やはり少し奇妙な感じがする。
 作家ヘンリー・デヴィッド・ソローは言った(正確訳でなくすみません)。
 「森で分かれ道にきたら人の通らない方に行こう。そして全てが変わる。」
 あまりにその通りやで、と思ってしまうのです。はい。      (TM)

2016/06/21

建築と情熱の相関関係を見学会に思う

 大学の授業の一環で、現場見学と施設見学を1日で2物件という弾丸ツアーをおこなう。

 まずは、武蔵野クリーンセンターの工事現場へ見学に。4年の研究室のゼミ生と1年生の水谷のクラスの学生を中心に30名程で見学。事業が始まって、何年にも渡るプロセスを市の方から熱く説明頂き、僕個人的にも非常に感じ入るところがある。(現在は設計監修として携わっているが、本当に何年もさまざまな段階で関わらせていただいているプロジェクトだと改めて実感。)第1期の工場棟本館がいよいよ今年度で竣工し施設が部分的にオープンする。現場も終盤にさしかかり、その雰囲気も学生は感じられたのではないかと思う。

 夕刻に外苑前に移動して、hh.styleの家具&ショールーム施設の見学。こちらは、大学で僕が展開している椅子を実際につくる授業の履修学生を中心に20名程でお世話になる。インターオフィスの方々にびっちりと家具のレクチャーをこれまた熱くしていただき、その後、実際の家具に座ってみるという体験をおこなう。
 2つの見学会をして、やはりプロジェクトを動かすのは、そこに携わる人々の熱さ(情熱)だと、改めて認識する。学生達も大変刺激を受けたことだろう。これを各自のデザイン行為などに展開してもらえればうれしい限りである。熱くいって欲しい。(TM)

2016/06/17

地鎮祭@黄金町

 設計をおこなった横浜市内の住宅がいよいよ着工。
 地鎮祭を執り行う。
 無事に工事が進むことを祈願する。
 年度内には竣工の予定ですので、また折をみてブログに工事進捗の記事を書くかもしれません。乞うご期待。(TM)

2016/05/26

外壁改装作品コンテスト

 ㈳建築改装協会が主催する「第六回外壁改装作品コンテスト」において「アーツ前橋」が入賞に選定されました。
http://www.kaiso.info/contest/exterior/index.html
 メルパルク東京において表彰式。例年、デザイン的な評価というよりは、応募企業の技術面の評価をされ、建設企業が受賞する例が多いようですが、審査講評ではアーツ前橋のデザイン性を評価いただき入賞の評価を頂きました。ありがとうございました。表彰式会場近くから見える東京タワーがきれいだ。(TM)

2016/05/22

幸せな宴@日比谷公園

 スタッフのharuの結婚披露宴に招待を受け、日比谷公園の会場へ。
 とても天気のいい中、ガーデン披露宴の形式で素敵なパーティだった。僕個人的には人前結婚式というかたちの式に初めて列席させて頂いたので、非常に新鮮な体験だった。
 最近の若い世代の人たちは結婚式をあげない傾向にあり、しかも、招待を受けるということも本当に稀になってしまったので、貴重な時間を過ごさせていただく。
 個人的には乾杯の発声という大役に預かり、「あまり長い時間喋ると、皆立っているから、迷惑だろうな。。。(内心ドキドキ)」と思いながら、はなむけの言葉をお贈りする。
 新郎新婦のコンセプトで、「言葉を大切にした」式という趣向。書道家の方のパフォーマンスあり、友人によるアコースティックライブパフォーマンスあり、と非常に楽しい式でした。
 最後のご両親への花束贈呈の時にニール・ヤングがかかり、グッとくるものがあった。さすがharu。「言葉を大切にした」式でニール・ヤング。
 おめでとうございます。(TM)

2016/05/15

黒田清輝展@上野

 ずっと観よう、観ようと思っていたが、やっと会期最終日に『生誕150年黒田清輝 日本近代絵画の巨匠』展を観覧に上野の国立博物館に。ある程度予想はしていたが、ものすごい人出で、やはり作品を観るというよりは、人を観ているという感じ(しかも小さな子供を2人連れていたので、じっくりと観ている余裕はない)。
 しかし、ある程度しっかりと絵画群を観ることができた。今回の展覧会の目玉は何といっても『智・感・情』の3組の絵画。これが会場の最後に展示されているという展示構成をとっていて、そこが圧巻だ。
 日本近代絵画の祖であり、日本における洋画を誕生させたとされる黒田清輝だが、代表作の『湖畔』や『読書』のような、いわゆる日本における洋画然としたスケッチから完成へと構築しているようなテイストと、『智・感・情』は全く違うものである。これが、黒田清輝の神髄といっても過言ではないだろう(美術評論界の話は詳しくないので、間違った見解かもですが。。)。しかしこの作品はパリ万博で一部のコアな層から評価されたが、国内ではまったく理解されず、師匠のラファエル・コランからもいい評を受けずに、自身でお蔵入りさせることになる、という経緯が興味深い。しかもこの後、黒田清輝は政界にも身を置くようになるため、新しい絵画の地平を開くという活動は(結果的に)影を潜めることになる。
 ここに、作品の本当のクオリティと評価の関係というものの妙があり、時代の悲哀というものを感じる。
 でも、実際の絵を眼前で観ることにより、西洋の模倣とみなされがちな日本における洋画の中に、真のオリジナリティをうみ出した作品も(しかもそれもたった一つ)ある、という事実に感動を禁じ得ないのである。現在ある評価というものも絶えず疑ってかかる柔軟性と審美眼が大切なんだよなぁ、と改めて思う、まさに上野の日曜美術館でありました。(TM)

2016/05/05

場所の位相@西武球場

  シーズン中は僕の生活のかなりの時間を注ぎ込むことになる野球観戦(しかもパリーグ)。シーズンが始まり1月以上が経つが、遅ればせながら西武球場西武球場(このブログで何度も書いていてしつこいようですが、設計は建築家の池原義郎)に我がバファローズ戦を観戦。
開幕当初はあまりにダメダメだったチーム状態も何とか3位圏内の争いには食らいついていけるくらいに挽回してきた。この試合もバファローズ近藤一樹の粘り強い投球もあり、何とか勝利する。西武球場に観に行って初めて勝ったんじゃないかな。いや、満足ですよ。
  実は試合が終わるまで知らなかったのだが、この日は特別に試合終了後に球場のフィールド内に下りて行けるというサービスデー。と、いう訳で初めて西武球場の地面に降り立つ。いやはや感動。さっきまで試合をしていた場所を、直に手を触れることができるのは、とてもいい意味で奇妙な感覚だ。
  不思議なことに観客席にいた時には非常に大きいと感じていた空間が、フィールドに降り立つと意外とヒューマンスケールな感じがして、これは何なんだろう?という感覚になる。こういった、いる場所によって空間体感のあり方がまったく違うことになってしまうというのは建築の醍醐味だよなぁ、と改めて感じる。フィールドに降り立った人たちが、みんな幸せそうなのが、また感動的な情景でありました。(TM)