そうしたら、ゼミ生からサプライズで、本当に素敵なプレゼントをいただく。これで1年の疲れも吹っ飛びますね。ありがとうございます。学生諸君は改めて、おめでとう。4月からの新しい世界での活躍を期待したい。
年度末のまとめの一環だが、大学では年度毎に学生の作品集を制作しており、今年度も巻頭あいさつのテキストを書くことになった。ちょっとフライング気味ですが、2019年度を振り返るということで、全文を以下に掲載させていただきます。
さて、コロナの影響でそうなるか全く状況が読めないが、いよいよ来年度へ向けて始動しだす。(TM)
■2019年度学科作品集はじめに
2019年度(今年度)の『卒業設計・卒業制作・卒業論文集 』も無事に完成しましたのでここにお届けします。工学部建築デザイン学科の作品集としては第2号になり、無事に発行できたことに感謝するとともに、学生諸君にも「おめでとう」という言葉を贈りたいと思います。
と、この文章を書いているこの瞬間に、ラジオから世界最大の音楽祭典であるグラミー賞の受賞の様子が刻々とあがってきました。結果はご存知の通り、ビリー・アイリッシュの主要4部門独占、ということになりました。(と、ここで、どうせこの文章は誰も読まないだろうから、いっそのことビリー・アイリッシュ論を延々と書こうか、と頭をよぎりましたが、自制することにします。。。はい。)
さて、受賞の際に、共同して作品をつくりあげてきた兄のフィニアス・オコネル(彼もすごい才能の持ち主です)のコメントが大絶賛でした。それは、「僕たちはベッド・ルームで曲を今でもつくっています。ベッド・ベッドルームで曲をつくっている子供たち、君たちも夢が叶うよ!」(以上、概略)と、いうものでした。まさに、今の(これからの)時代を表象しているコメントで、時代が変わることを感じさせられます。
ビリー・アイリッシュの特徴は、その楽曲の素晴らしさもさることながら、すべての自分の表現を自分自身でおこなっていることにあります。まさにDIY(自分(たち)自身でやること)です。曲づくりや録音を自分のベッド・ルームでおこないアルバムを制作する他、自らのファッション(グラミーにも体のラインが出ないダボダボの服で登場したことがニュースになっていました(通常、女性アーティストはそのフェミニンな魅力を強調するファッションが慣例なため))、アルバム・ジャケットやツアー・グッズのデザイン、楽曲PVの制作、巨大なフォロワーを抱える自身のSNSの管理などを含め、あらゆる方面から自身のプレゼンテーションに関して徹底的に自分でおこなっています。言い換えれば、自分をコントロールするようなマネージャーや既成の枠に嵌めようとするレコード会社を拒絶し、挑戦している、ということです。なので、常に新しいサウンド(&イメージ)を発表し続けています。
そして、彼女はまだ18歳です。学生諸君の誰よりも若いです。
ビリー・アイリッシュが発するメッセージは、「地に足をつけ」ながら「オリジナルであること」、であると個人的には感じています。この卒業研究は、まさにみなさんの試金石です。さて、みなさん、18歳には負けてられないぞ!次はみなさんの出番です。そして、50歳の自分もいい建築創りつづけるぞ。。。と肝に命じながら、卒業生みなさんの今後のご活躍を期待しています。(TM)