バッハ×建築~ゴールドベルク変奏曲「J.S.バッハの家」の神戸公演では、多くのお客様にご来場いただき、無事に作品をお届けすることができました。
実は、当日の開演を迎える直前まで、思いもよらないハプニング(加藤さんの帰国便が1日遅れ、さらに荷物が届かず、ドレスが当日の朝やっと届いた!など)があったり、想定していた通りに運ばないことがあったりして、舞台裏は慌ただしかったのですが、「始まったら、最後まで走るよ。」と加藤さんと確認して臨んだ本番は、最後まで絶妙なコンビネーションで息をぴったり合わせることができました。今は、やり切ったという達成感があるとともに、演奏中のクォードリベットの盛り上がりを経て最後のアリアへ向かうあたりから、もうこれで終わってしまう(しまった)という寂しさがこみあげてきて、今に至っても少々複雑な心境です。
音楽と建築の関係性を問う試みに興味はあるけれども敬遠していた私を、思いがけず誘い込んでくれた加藤哲子さんと、こうして一つのことを成し遂げられたことにただただ感慨を覚えています。
哲子ちゃん、本当にありがとう。そして、スイスから全力でサポートしてくれたルエディこと、ルドルフ・ベック、心から感謝しています。
私たちの作品制作は、多くの方に支援していただきました。ここにその方々を紹介して謝意を表します。
ペーター・キュヒラー(ドイツ語訳)
ワルター・キュヒラー(ドイツ語訳・建築)
渕上朋子(水谷俊博建築設計事務所)
浅川竜成(武蔵野大学大学院)
井上遼(武蔵野大学) (敬称略)
最後に、パートナーの水谷俊博には心配をかけたかもしれないけれど、時折り1~2個のアドバイスを言葉少なにポツンというだけで、あとは好きなようにさせてくれたこと、これが効果絶大でありがたかったです。子供たちには私の緊張が伝わって心配をかけたようで申し訳なかったけれども、母さんが少々苦しみながらも最高に楽しんでいた姿を見てくれていたらいいなあと思っています。