2019/12/29

Look Back 2019 その1

 2019年もいよいよラストです。と、いうわけで例年、誰に頼まれる訳でもなく勝手にやってますが、全く個人的なマイ・ベスト2019を振り返り。
 で、今日は映画編。
 映画はまず映画館のスクリーンで観るべし、という主義。若いころ(学生時代)は本当にやることがなかったので、映画館に入り浸っていましたが、さすがにもうそんなに行く時間はなくなってしまっている。そんな中で厳選して観ているような感じと、いいながら何やかんやでおおよそ35本鑑賞した次第。今年のマイ・ベスト5はこんな感じ。

 別枠『クリード2炎の宿敵』/スティーブン・ケイプルJr.
   『タレンタイム 優しい歌』/ヤスミン・アフマド
 1位『シティ・ハンターTHE MOVIE 史上最香のミッション』
                       /フィリップ・ラショー
 2位『サスペリア』/ルカ・グァダニーノ
 3位『メランコリック』/田中征爾(One Goose)
 4位『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
                   /クエンティン・タランティーノ
 5位『ブラック・クランズマン』/スパイク・リー
   『ゴールデン・リバー』/ジャック・オーディアール
         『アメリカン・アニマルズ』/バート・レイトン

 いきなり、別枠で2作品。すみません。
 『クリード』はロッキーの続編映画第2弾。日本公開が本当に年初めだった(ので、ほとんど今年という概念がない)のと、ロッキーへの思い入れの強さから別枠に。前作に引き続き傑作で、もう昔のロッキーの流れを脱して新しい流れをつくったと思う。個人的に『ロッキー4』オンタイムの世代なので、涙なくして観れない。ドルフ・ラングレン(&もちろんスタローンも)万歳!。もう1本の『タレンタイム』はマレーシア映画の大傑作。2009年作品だが、この度再上映となり初めて観る。これがすごかった。ノスタルジー感が半端なく、家族愛ド直球をこれまでもかと考えさせられる作品。映画後半3分の1くらいから涙(号泣)が止まらず、崩壊の嵐。大切な一本との出会いだった。
 さて、本編へ。1位は何と!『シティ・ハンター』の実写版(しかもフランス映画)にした。これは、期待感との強烈なギャップの賜物としかいいようがない。何気なく時間が余ったので観たら、これがすさまじく、ドはまりしてしまった。原作への愛情と再現性へのこだわりは凄まじい。作品のプロットも実は良くできている。いや、世界は広い。最後、TMネットワークが流れるところはまさに日本人なら鳥肌が立つこと間違いない。
 2位は『サスペリア』。ダイオ・アルジェント作品(77)のリメイクと言われているが、まったくの別物。まずは映像美。本当に観ていて恍惚としてしまう。そして、観終わった後の「???」感はすさまじい。個人的にはこの前日に『バーニング』(監督:イ・チャンドン)を観たのだが(これも傑作。素晴らしかった。)、連日食らう大きな「?」に、やはり世界は広いとしかいいようがない。
 3位は『メランコリック』。日本のインディペンデント系で正直予告編ではあまり好きな感じではなかったが、これが予想を覆しものすごく面白かった。若い役者もすごく良く、「面白いものつくって映画界変えてやるぜ」的なエネルギーを感じられた。最後のシーンも素晴らしく思いがけず泣かされてしまう。
 4位は『ワンスアポンナ』。本ブログ2019/10/3に詳しくは書きましたのでそちらを参照ください。http://mizarchi.blogspot.com/2019/10/
 5位なかなか選べず3作品。『ブラック・クランズマン』はメッセージ性+エンターテイメントの塊でこれぞ映画という作品。さすがスパイク・リー。アダム・ドライバーの演技も抜群。『ゴールデン・リバー』は骨太な作品性はしびれるし、後はやはりメインの4人の役者陣の演技。ホアキン・フェニックス物では『ジョーカー』(もとても良かった!けど)を外してこちらを入れさせていただく。『アメリカン・アニマルズ』も非常に新鮮な作品。途中で作中の実際の事件の当事者が映画の出演者へシフトしていくあたりが堪らない感満載である。
 この他、個人的には『スパイダー・バース』を今年鑑賞。いや、衝撃度ではある意味今年No1。アニメ映画も新たな世界に突入したなと感じる。そして何といってもnetflix映画がどれもすごく、『ローマ』(監督:アルフォンソ・キュアロン)(日本では今年一部映画館で上映しそれに参戦。逆説的だが、まさにこれこそ映画館で観るべき映画。)、『マリッジ・ストーリー』(監督:ノア・バームバック)(ここでもアダム・ドライバーが抜群の演技。いや、どれもすごいのが素晴らしい。そして、スカーレット・ジョハンセンもキレキレ。)、『アイリッシュマン』(監督:マーティン・スコセッシ)(とんでもない3時間半、多分、アカデミー獲るやろう)、など選外にしたが、見応え充分だった。
 という感じで、来年もいい映画に巡り合いたいですね。
 明日は音楽編、いきますよ。(TM)