1995年。そう、1月17日に阪神・淡路大震災が起きた年に、神戸をフランチャイズに持つブルーウェーブがパ・リーグを制覇して臨んだシリーズだった。
神戸市民の期待を一心に集めるばかりでもなく、日本中の応援を受けての決戦だった。しかし、結果は1勝4敗の完敗。完全に野村ID野球に抑え込まれるかたちでブルーウェーブは敗退した。
最後の試合が終わった後、イチローはコメントした。
「このような不甲斐ない試合をしながら、完全に負けてしまいました。でも、こんな僕たちのプレーを、ブーイングもせずにスタンドで応援してくれる神戸のファンをもてて、僕たちは誇りに思います。」
神戸市民全員が涙した瞬間である。もちろん僕も泣いた。
それから20年の歳月が流れ、2016年8月7日(日本時間は8月8日)。
イチローがMLBでの3000本安打を達成。
感無量である。
本当にすばらしい。
泣けた。
ただ、それだけである。 (TM)