都心では20年ぶりに積雪20cmを超える大雪。
ちょっとした吹雪のように降り続ける。家に引きこもるしかなく、こういう時は本を読むしかない。
シンシンとした中、途中でとまっていた、俳優の山崎努のエッセイ(日記?)『俳優のノート』(文春文庫)を一気に読み切る。非常に面白く、俳優の仕事というものを設計の仕事と置き換えて読んでいくと異常に感情移入してしまい、元気づけられた。
一番印象的だったのは、表現する行為にとって一番大切なのは日常性(生活)なんだ、というところ。改めて、そうだよなぁ、と感じ入る。
「何故あんな空疎な演技になってしまったのか。それは、演技を作り上げる材料はあくまでも日常にある、ということを忘れてしまったからだと思う。演技の修練は舞台上では出来ないのだ。優れた演技や演出を見て、技術を学ぼうとしても駄目なのだ。その演技、演出はその人独自のものなのである。大切なものは自分の日常にある。」
本文からの抜粋だが、演技という文字を設計に置き換えると、ちょっと熱く感じるものが湧いてきた。寒いけど、熱いハート。大切ですよね。(TM)