個人的な変化はというと自宅にいる時間が長くなったので、久しぶりに本を読む時間ができてきた。世間ではカミュの『ペスト』の売れ行きがすごいらしい。そのニュースを横目で眺めながら、昨年からずっと本棚に積まれていた『忘れられた巨人』(カズオ・イシグロ著)を読了。カズオ・イシグロの作品としては、個人的には珍しく読み進めるのに苦労した。が、骨太の作品だ。作中の霧(竜が世界中吐き出すという設定)の存在が、この時期なので、何となくコロナに対する人々の記憶のメタファーと感じてしまう。
流れる音楽は『サイコキラー’77』(現代は『Talking Heads :77』)。トーキング・ヘッズのアルバムの中で個人的には最高名盤(まあ、ここは色んな意見があると思いますが。)。ゆるやかでいて、そして異彩を感じられる。(TM)