先週末の話になってしまったが、武蔵野大学の学園祭(摩耶祭)(2018/10/13~14)が開催される。例年、学園祭の実行委員会より依頼され、正門からアプローチした正面にある噴水広場の近くに、木造仮設建築物(作品名:『アーチの森』)を制作している。設計(デザイン)から施工まで、完全にセルフビルドでおこなうことが大きな特徴である。建築物は、学園祭のシンボルとしてPR機能を果たすことが条件として望まれており、後、制作チームとしては、このつくる建築で来場者の方々に憩い、たたずんで欲しいという思いがある。このプロジェクトも今年度で12年目になった。今年度は38mm×89mmの2×4材(パイン材)を300mm程の寸法に切断し、その小さなブロック状の木部材を組積造の要領で積層させていくという、いわば非常にプリミティヴな建築であり、かつ全体が大きな繭のような形態をしているというのが特徴である。
制作する学生は、厳然とした締め切り(学園祭初日の朝に建築が建ちあがってなければならないという縛り)があるので、作業後半は物凄いプレッシャーと共に作業をおこなうことになる。今年度は例年以上に作業の工程マネージメントがスムーズだったのか、大きな問題もなく無事に完成。それにしても、建築が建ち上がった感動は何事にも代え難い、のではないかと思う。学生の皆さんはお疲れさまでした。
会期中は若干雨も降りましたが、たくさんの方々に来場いただき、思い思いにこの建築にふれて頂きました。ありがとうございました。(TM)