うむ、確かに大作だとは思った。さまざまなメディアで取り上げられているが、オープニングのシーンは圧巻だとは思う。後、宣伝で見られるような多幸感が溢れる作品では決してない。ここを期待していくとかなり空振りに終わってしまう。でも、そこが悪いわけではない。最後数十秒のワンシーンは切なさすぎるが、名シーンだと思うし。。。
でも、何か腑に落ちない、感覚がある。これは、あまりいい意味でない、腑に落ちない感だ。これは何なんだろうと、考えてしまうのだが、一言でザックリと言うと奥深さが何となく足りない、というか欠如しているのだ(ってザックリし過ぎだが)。まあ、こういう風に観た後に悩ましい映画は確かに名作なのかもしれないなぁ。でも、好き嫌いでいうとちょっと残念な方になってしまう。あくまで個人的な感想だ。
さて、『ラ・ラ・ランド』の主演、ライアン・ゴズリングだが、ちょうど同時期にラッセル・クロウとW主演の映画が『ラ・ラ・ランド』の文字通り「片隅で」上映されている。タイトルは『ナイス・ガイズ!』。はっきり言って、B級のバディ・ムービー(若干ノワール系)。決して大作ではない。が、これが素晴らしい!!(これまた、オープニングは秀逸!そして音楽が最高!)、のである。最近の名作系の映画は何となく重たいのが多くて若干辟易気味だったので、このポップさは懐かしさとともに新鮮で、圧倒的に、好きなのである。これもまた、あくまで個人的な感想だ。
作品の良し悪しと好き嫌いの相関関係は、微妙で、面白い。そんなことを感じてしまう。メインストリームの片隅に、魅力的で面白いことが転がっているのです。(TM)