それにしてもなぜ花見にこれだけの人が繰り出すのか、と答えのないようなどうでもいいことを少し考えてみる。もちろん、さまざまな理由が、それぞれの人々にあるのだろうけど。そこで、少し無理やり建築的な見地になって考えてみて、やはりその場所性かな、と思ってみることにする。
別に何かの論理的な根拠がある訳はないけど直感で、「木」と「水」だと思ってみる。当たり前すぎてひっくり返りそうな答えだが。でも、人間が生きていくのに絶対必要な要素、木は空気(酸素)を生むし、水はなくては人は生きていけない訳だし、そんな「木」と「水」がある場所だからこそ、人々がワラワラと集まってくるのでなはいかなぁ。そしてその「木」のうち最もヴィジュアル的に短期間の劇的な変容をなす桜が、その集まるタイミングを猛烈に誘発しているのではないか、と。