何度も、何度も、目の前を通り過ぎている名建築。
ってありますよね。個人的には、「座・高円寺(設計:伊東豊雄)」がそれであり、雑誌で何回も見直し、中央線に乗りながら幾度となく目の前に眺めながらも、遅ればせながら(にも程がある!)、ついに訪問の機会を得る。
それもこれも、このブログでも何回か前にUPした、「マチダ不動尊」のライブの記事に遡り、その席で劇場の関係者の方をご紹介いただき、館内を拝見させていただくことになった次第。
舞台の稽古などが落ち着いた夜の遅い時間帯にお邪魔して、劇場の裏方を含めて施設全体を見学させていただいた。百聞は一見に如かず、とはよくいったもので、実際に見てみてよく分かることがたくさんある。特に関心したのが、楽屋ロビーの充実具合で、このあたりは建築雑誌にはまず掲載されない(裏方でデザイン的には優先順位が低くなるので)場所なので、雑誌で図面をみているだけでは把握できてなかったな、と実感。同設計者の「長岡リリックホール」を拝見した時も同じように感じたので、その徹底ぶりは感服させられた。
劇場は、小劇場ということで、ある意味芝居小屋のような空間のつくり込みをしていて、標準的な劇場とは違う劇空間ができている。後、エントランスの可動建具が全開できる仕組みが採用され(なので、入り口が自動扉ではない!)、その潔さも新鮮だった。
次は、是非演目をしているときに観てみたい。年を重ねても新しい発見の連続だ、と改めて納得。元気にいきましょう。(TM)