新型ウィルスの状況は変わらず。感染状況はより深刻になり、政府は突然、入院制限(して重症でない人は基本自宅療養の方針)を謳いだした。健全に動いている国の体制とは思えない。既にこうなりそうなのは把握できていたはずなので、オリンピックが終わりかけてきたこの時期を狙って出したとしか思えない。おそるべし。8月中旬から後半にかけて、感染者数が凄まじい数字になる専門家の予想があり、何とも言えない気分になる。
そんな中、気を落ち着かせるために、家の棚に積読状態である中から選んで読んでいた、『ブルックリン・フォリーズ』(ポール・オースター著)を読了。久しぶりに、ポール・オースターを読んだ。老年にさしかかった主人公の物語で、何となく、自分も主人公側の年齢になってきたなぁ、と共感しながら読みすすめる。時は流れる、人生は進む、という感情に浸れる肩の力を抜いて読める作品だ。
さて、この何とも言えない状況に、ジュリー・ドリスコール、ブライアン・オーガー&ザ・トリニティの3作目のアルバム、『ストリートノイズ』を。知る人ぞ知る、地味な盤だが、ジャズ・ロックやプログレに大きな影響を与えたとされる、LP2枚組の傑作である。アルバムD面(このアルバムは各面にタイトルがつけられたコンセプトアルバムになっている。ちなみにD面のタイトルは「Save the country…」(そうだ、この国を救ってほしい。。。))2曲目の「オール・ブルース」を。言わずと知れた、マイルズ・デイヴィスのカヴァー。トラディショナルなテイストにしたジャズ・ナンバーが心を、静かにホットに落ち着かせてくれる。さて、半端なく蒸し暑い日が続きますが、元気にいきましょう。(TM)