2018/03/04

人の多さと、歴史の重み

 所用で奈良へ赴く。
 すさまじい人出に驚きを禁じ得ない。近年、観光客が増えてきたなぁ、と感じていたが、奈良にも京都的な人の波が押し寄せてきているのが肌で感じられる。いや、びっくりだ。特に東大寺の大仏殿はすごい人だかりで、ゆっくり観ているような感じではない。丁度、 お水取りの時期ということで、二月堂も人が多い。
 が、自分としては最大のお目当てである、隣の三月堂(法華堂)はどうだろうか、と入堂してみると、なんと、ここには誰もいない!この落差、おそるべし。ゆっくりと不空羂索観音像と対面させていただく。まさに至福の時だ。
 建築にしても、中の仏像にしても、東大寺No.1だろう、と思っているのだが、ここはそれ程知られていないらしい(建築自体が小さいので、観光客受けしないのだとうなぁ)。願わくば、この法華堂は、そっと、このままにしておいてして欲しい、と切に願うばかりである。夜は、お水取りのお松明を観て、改めて歴史の奥深さを感じるのでありました。(TM)