日本浮世絵博物館(設計者:篠原一男)に赴く。篠原一男の設計作品としては数少ない公共(的)規模の建築、と認識している。
それにしても、不思議な建築だ。抽象的な空間でありながら、何となく手作り感のような作りこんだ芳醇な建築要素が端々に見え隠れしているような気持ちになる。想像以上に垂直方向のスケール感が空間(ロビー空間)を律していて、展示室と対比を成しているのも少し不思議な感じがした。立地は決して便のいい場所という訳でもなく、ポツンと存在している。雪が残る冬だからそう感じるのかもしれないが、やはり不思議な感じがする(決して悪い意味ではありません。念のため。)。建築の意味を考えさせられるのでありました。(TM)