実は、ここに来るのは初めて。
ライブは18:00開演だが、16:00過ぎの会場時間帯からものすごい数の人々で会場周辺は溢れ返っている。
まったく事前予習をしないでライブに出かけたので、18:00から前座(日本のロックバンド)の演奏があり、いきなり拍子抜け(笑)。本編は19:30にスタートとなった。
さて、今回のライブははっきり言ってまったく期待値無しで臨んでいた。
バンドは80年代後半に衝撃的にデビューを果たし、一気に世界の頂点まで上り詰めた。90年代の半ばにオリジナルメンバーが次々と脱退し、ヴォーカルだけが残るかたちになり、ほぼバンドは崩壊した状態(断続的にライブ活動は継続していたが)が続いていた。それが約24年ぶり(何と!)に、ヴォーカル&リード・ギター&ベースのオリジナルメインメンバーが揃うという記念すべき来日となった。と、いう訳で、僕の学生時代(それこそ20数年前)の来日公演を見逃してしまい悔いがあったということもあり、「まあ、記念に観ておこう」という感じで会場に乗り込んだ次第である。
そして、ライブが19:30に切って落とされた。
1曲目はファーストアルバムの「It’s So Easy」から始まる。ここで、僕のライブに対する安穏としたモチベーションは一気に粉砕されることになる。まさに、圧倒的な演奏、そして会場を呑み込むドライブ感。はっきり言って自分が歳を取ってくると、いろいろなものを観てきてしまっているということもあり、観るライブに対する感動の度合いは薄れてきているここ近年なのだが、まさに今回は「雷にうたれたような」衝撃で、自分でもビックリした。そして、この感動は、ポール・マッカートニーやクイーンのライブで感じた種類の感動とは全く別のものだ。
そして、2曲目に「Mr.Brownstone」(これもファースト・アルバムの楽曲!)が叩き付けられるように演奏され、もう後は恍惚となりライブの中に没頭していくことになる。それにしても、ライブ前には完全に忘れていたが、「こいつら。。確かに、上手かったよな。。そして、マジで上手いな。。。」という、とても基本的な所を思う存分思い出さされてしまった。
セットリストの中に、ボブ・ディラン、ポール・マッカートニー(この2曲はアルバムにも収録されている)、フー、ダムド、クラプトン、ピンク・フロイド、おまけに映画『ゴッド・ファーザー』のテーマ、といった曲群のカヴァーが入っており、その演奏を聴きながら、このバンドの懐の深さを感じさせられた(はっきり言って、このラインナップを一つのバンドで消化するのは不可能ではないだろうか)。
ほぼMC無しで、ぶっ続けの演奏。何と約3時間の演奏!いや、本当に素晴らしかった。バンドとしては一時期ボロボロになり、紆余曲折を経ながらも、ヴォーカルがバンドを何とか継続させていたことによって、今夜のライブがあったということで、「いや、本当によかったよな。。」と改めて感じ入りながら、さいたまを後にする。
ギター:スラッシュ、ベース:ダフ・マッケイガン、そして、ヴォーカル:アクセル・ローズ。
そのバンドの名は、『ガンズ・アンド・ローゼス』。(TM)