4/13、ブライアン・ウィルソンのライブに東京国際フォーラム。今回は『ペット・サウンズ』の完全再演ということで、もうこれを見逃すと観れないんじゃないかという思いを胸に。
第1部がビーチ・ボーイズのベスト&レア楽曲、休憩を挟んで2部が『ペット・サウンズ』の再現という構成。さすがに第2部はグッときた。バックの演奏やコーラスも1部のいい意味でのカジュアルさとはうって変わってほぼ完璧な演奏。「God Only Knows」は熱いものがこみ上げてくる。
そして、アンコール。まったく今回のプログラムを予習せずに臨んだので知らなかったが、ここからはスーパーヒットのゴールデン・メドレーをほぼノン・ストップで演るという、怒涛のステージ。アンコール1発目の「Good Vibration」に始まり、会場はここでオールスタンディング状態。「All Summer Long」~「Help Me Rhonda」~「Barbara Ann」~「Surfin’ U.S.A.」~「Fun,Fun,Fun」と続く中で、この「Fun,Fun,Fun」で最高潮に盛り上がる。これほど、誰もがハッピーになれる音楽があるというのが本当に素晴らしい。そして最後に「Love and Mercy」で締め、ここで泣く。いやはや。本当に至福の時間だった。
今回のツアーにはアル・ジャーディンも同行しており、ブライアン・ウィルソンとの対を成す人間像が心に残った。人間は誰もが歳をとり枯れていくのだが、この枯れ方にもいろいろあり、それがまさにその人を表現していくのだなぁ、と強く感じる。
会場を出ると有楽町にはたくさんの人々が溢れている。それぞれの人生。まさにLove and Mercy。 (TM)