さすがに、かつて東京の現在美術館で開催された『全景』展(いまネットで調べたら2006年開催、もう13年も経ったのか!と時の流れの早さに若干愕然。。)と比べることはできないが、今回の展覧会のヴォリュームも非常に濃密だ。最近、簡潔にインパクトのある展覧会が主流になってきている(特に東京は)と個人的には感じるが、その対極にあるような骨太さだ。展覧会を紹介する前文に、「デジタル技術が全盛の現在において、一人のアーティストが数十年に渡り、自らの手で絵を描き、作り続けることの意味は、何なのか」という投げ掛けがあるが、まさに愚直に作り続けることの強烈な息吹きを感じさせられ、自分の活動(設計など)に対して静かに自省させられる。そして元気をもらう、水戸のハイブローな時間でありました。(TM)