2022/12/05

日事連建築賞(と熊本の話もう少し)

 熊本の話で書き忘れた話を少し。

 建築をいくつか見れた訳だが、やはり名作と謳われる、熊本県立美術館(設計:前川國男)は外せない訳で、足を運ぶ。有名建築は実際に観ると、感動の傑作と、期待外れに終わる、というどちらかになるのだが、これは完全に前者。

 いや、久しぶりに建築を観て、心震える。個人的には前川建築でベストかも。やはり、真ん中にある、吹き抜けのサンクン状に掘り込まれた、地下レベルの空間(展示ロビー)は圧巻。そのスケール感、採光の取り方、多様な素材の表情、痺れるディテール、アクセントとなる塗装色、等が一体となってモダニズムを超えた、独自の空間をつくりだしている。合掌。

 さて、最後に本題で。

 日事連建築賞(令和4年度)におきまして、設計・デザイン監修に携わりました、「武蔵野クリーンセンター・むさしのエコreゾート」が、優秀賞(一般建築部門)を受賞の運びとなりました。建築士事務所全国大会(熊本大会)にて表彰式が開催され、出席の運びに。ますますの施設の発展を祈念しております。このようなかたちで評価をいただき、励みになるとともに、さらに精進してゆく所存です。(TM)

2022/11/30

時を遡る感覚@熊本

 先月も同じようなことを言っていたのだが、11月に入って、ブログを更新しまくるつもりでいたのが、まったく進まず、最早12月へと突入しようとしている、やれやれ。

 ということで、若干時間をさかのぼり、10月の話になるのだが、所用で熊本へ。

 熊本では、いろいろな建築に触れる機会を得たのだが、久しぶりの出会いも。何と、大学受験浪人時代(予備校時代)の友人、オリタ君に再開。何せ浪人時代なので、約35年ぶり()の邂逅ということか。一気に自分の時代を遡る感覚に陥る。オリタ君も研究者として熊本でご活躍中、ということで、近況などをお互いに一気に語り合い、あっと言う間に時が過ぎてゆく。いや素晴らしい。感動の嵐である。

 翌日は、福岡まで足を延ばして、組織事務所時代の同期のイソちゃんと久々に情報交換。というつもりだったが、イソちゃんが気を効かせて福岡在住の後輩陣に声がけしてくれていて、これまた、約20年振りに会える人もいて、ビックリり。いや、こうなると、時間の流れが揺らいでくる。不思議な感覚だ。

 そして、極めつけが、少し足を延ばして、玉名にある玉名天望館(設計:高崎正治氏)へ。この作品には、個人的にさまざまな思い入れがあり、一度は訪れたいと思っていた。学生最後の夏を数週間、鹿児島で過ごした思い出があり、その体験にリンクしてくる。それも、30年程前の話だ。施設に着いたら誰もいなく、独りで建築を歩き巡る。そして、その30年前に同じ場にいた、盟友である建築家の佐野修氏に思わずメールを打ってしまう(佐野君とも長い間会ってないなぁ)。この建築に直に触れて、今となっては、良いか悪いか、もう分からない存在になっているのだが、もうこんな建築はできないと思う(あの時代と場所が生んだ奇跡と言っていいだろう)ので、清々しくて何となく泣けてくる。

 そして、すごい昔の記憶をこれだけ連続してフラッシュバックする状況に陥ると、やはりフワフワとした、奇妙な感じが満載である。そんな熊本(と福岡)の日々でした。それにしても、熊本はすごく元気な街で、元気をもらった。前進していきましょう。(TM)

2022/11/07

トロールの森2022

 杉並区の善福寺公園で開催されている屋外アート展『トロールの森2022』に作品を出展しています。

http://www.trollsinthepark.com/

 作品名は「Thrak」。アート展全体のテーマ‘signきざし’ということを、木のインスタレーションで表現してみました。木の小片が入った小箱がいくつも吊り下げられていて、風や人の動きに合わせて、カラカラと音が出る様子を聴きながら、公園の自然が発する‘何かのきざし’を味わっていただければ、うれしい限りです。

 会期は20212/11/3から23日まで開催しています。入場無料ですので、お近くにお越しの際は、是非お立ち寄りください。(TM)

2022/11/03

みの~れ祝20周年

 茨城県小美玉市の劇場、「小美玉市四季文化館」が、開館20周年ということで、記念式典にお招きいただき、馳せ参じる。

 組織設計事務所在籍時代に設計を担当したプロジェクトで、自分にとっては原点のような建築作品である。90年代あたりから住民参加型の設計ということが謳われ出し、その枠組みの設計事例としては、客観的にみてもかなり先駆的な試みだったと思う。住民参加型の設計も大変だった訳だが、設計監理者として、単身現地に住民票も移して過ごした2年間程は、何事にも代え難い経験だった。最後には、取組全体を書籍化(『文化がみの~れ物語』(茨城新聞社出版))するプロジェクトにも取り組み、執筆&編集をすることになったり、果ては、劇場のこけら落とし公演も住民参加型でおこなうということが決まり(公演名『田んぼの神様』)、その演劇にも出演する(!)、という無謀な活動までするということになった。とても濃密過ぎるあの頃を思い出してみると、本当に若い頃のパワーって、大事だなぁ、と感じる。

 さて、久しぶりに施設に足を踏み入れた訳だが、久しぶりにお会いする、みなさんの元気な様子を見られて感動する。そして、開館20年経って、丁寧に施設が利用されている様子がよく分かる。館でのプログラムもこの20年で広く深く展開できている様子を聞いていると、こちらも元気が出てくる。

 またこの次の20年での更なる発展を願うばかりである。何はともあれ、おめでとうございます。(TM

2022/10/31

偶然の聖地と日本シリーズ

 10月に入って、ブログを更新しまくるつもりでいたのが、まったく進まず、最早10月が終わろうとしている、やれやれ。

 宮内悠介著の『偶然の聖地』を読了。評判通りの不思議な小説で、読後の感想は軽くクラクラする感覚だった。地図にはなく、限定された人間の目の前に(ある意味意識下といってもいいかもしれない)、突如として偶然あらわれる山(イシュクト山)を巡る奇想の旅、の話。なのだが、途中から何を読んでいるのかよく分からなくなる、という謎の快感を味わえる小説である。カテゴリーでいうと、SF小説ということになると思うのだが、幻想小説、冒険譚、恋愛小説、或いはエッセイ、とも読めてしまう。そのストーリーもさることながら、この小説を特異な存在たらしめているのは、その体裁である。異常なまでに脚注が多いのである。もしかしたら本文よりも文字数が多いんじゃないか、と感じるほど。なので、この脚注を読んでいると、話がなかなか進まない。しかも、その脚注の内容が、本編のストーリーと全く関係のないこと(例えば、筆者の個人的な回想等)が突如差し込まれてくるので、話の内容に戻ってくるのに、頭をグルグル使う訳である。いや、面白かった。

 この何だか分からない感覚なのだが、我がバッファローズが、ついに26年ぶりに日本一に。

 それにしても今年の日本シリーズも大接戦の連続だったので、何だか、勝った実感がない、という不思議な感覚である。優勝が決まった瞬間、中嶋監督が頭を抱えていた気分は、観ていたファンも良く分かる。なんか現実感がなく、フワフワしている今日この頃である。

 自分の眼の前に“イシュクト山”が出てきたらどうしようか、と変な思いにも頭を巡らせながら、余韻に浸るのであります。はい。(TM

2022/10/12

鬼灯とロッキー

 10月に入って、いよいよ秋の気配が深まりだした。 “秋は食欲の秋”ということで、ちょっと前に、ホオズキを食する機会があった。これが、もの凄くおいしかったので(そもそもホオズキを食べる機会がほとんどないし)、静かに深く感動してしまった。ホオズキは漢字では、「鬼灯」と書くらしく、これは、赤く灯る提灯というのが由来、ということだが、帰ってくるご先祖様が迷わないように、という意味合いで、お盆になると仏壇にホオズキを飾るという習慣にも繋がっているようだ。

ということで、ご先祖ではないが、帰還(ロッキーの!)、の話である。

 ちょっと前に映画『ロッキー4』(85年作)のリメイク版『ロッキーVSドラゴ』が、突如として上映公開された、のである。シルベスター・スタローンが、コロナ禍で時間ができたので、『ロッキー4』の再生を試みて、完全に編集をし直してつくり直したとのこと。個人的にはロッキー・シリーズの中で、この『ロッキー4』への思い入れが一番強く、高校1年の夏に、友達と部活の後に姫路の映画館に観に行った記憶が鮮明だ。話題性とは反比例して、当時から批評的にはかなりバカにされがちな感じだったのだが(確かに、劇中にものすごい雪山をロッキーがトレーニングの一環で踏破するシーンがあり、「さすがに、これは、ないやろ!(爆笑)」と映画館でスクリーンを観ながら友達と言い合っていた想い出がある)、それがどう更新されたのか、ということで、吉祥寺では、2週間限定でアップリンクで上映とのことで、馳せ参じる。

 約90分の映画のうち、40分以上の未公開映像を加えて、しかも全体の時間ヴォリュームは変わっていない、ということなので、おそらく映画の中でバンバン流れていたロック・ミュージックのシーンはかなりカットされているのではないか(ちなみに、「ハーツ・オン・ファイヤー」(byジョン・キャファティ)は2回も流れる)、と予想していたのだが、35年の月日を経て、再構築された作品は素晴らしかった。

 35年前の当時は、冷戦時代ということもあり、非常に反ソ連的なプロパガンダの色合いが強かったのだが(なので、非常にバカっぽく見えた。ので、このウクライナ侵攻時の現在において、再構築された意味は大きいと思う。)、今回のリメイク版では、ロッキーとドラゴ(対戦相手のボクサー)とその周りの人々の人間性にドラマの軸が置かれて、ある意味普遍的な人間の多様性の重要さが浮かび上がってきている(と思えた)。そして我々は既に、『クリード2』(『ロッキー4』の後日譚的な映画(2019年日本公開))を観ている、のである。感動の度合いは、半端ない。スタローンも「タイム・マシーンに乗ったような感覚だった」、と言及していたが、まさに、青春時代へタイム・トリップした感覚を存分に味合うことができた。

 さて、心配していた劇中の音楽だが、オリジナルでは冒頭のシーンに流れていた「アイ・オブ・ザ・タイガー」(byサバイバー)は、今回のリメイク版では流れず、「完全にカットされたなぁ」、と思っていたら、最後の最後のクライマックス・シーンで、感動的に鳴り響いていた。観た者は全て、「アイ・オブ・ザ・タイガー」を口ずさみながら、映画館を後にすることになる。そして、ちゃんと、「ハーツ・オン・ファイヤー」は2度流れる。合掌。(TM

2022/10/02

そんなことが起こるんだな。

 10月に入った。時がたつのは、あまりにも早い。

 9月末からいろいろなことが起こり、ブログにUPすべきなのだが、それらはひとまず後日にいたします。

 まずは、これ!

 何と!、我がバッファローズが、優勝しました!!しかも、最終戦で決まる、という劇的な結果。まさか、優勝するとは思ってなかった(本当に大半の人々が思ってなかっただろう)ので、まさに「本当に、そんなことが起こるんだな。」という感慨である。

 自分は別に球団関係者ではないのでが、友人方々から祝福のメールやメッセージをいただく。これが、人気のない球団のファン冥利、といったところ。いや、素晴らしい。是非、日本シリーズで、スワローズへリベンジを!、と今から楽しみなのであります。合掌(TM